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子どもの可能性開く
公明が強力に推進
東京・足立区の取り組み
家庭の経済状況にかかわらず、全ての子どもたちが可能性を開いていけるように―。東京都足立区では、区議会公明党の強力な推進で、学びや自立を支援する施策が展開され、学力調査における小中学生の平均正答率の向上や、高校生の中途退学の減少など、効果が表れ始めている。具体的な取り組みについて、その背景とともに追った。
■学びの環境整備
“居場所”や無料塾で学力向上
家庭環境などを理由に学習面で不利な状況に陥りかねない子どもたちに学びの場を提供するため、足立区では、NPO法人と連携し、「居場所を兼ねた学習支援」を実施している。
ひとり親や就学援助を受ける世帯の子どもを対象に、区内6カ所の“居場所”を提供。スタッフによる個別指導や食事の提供などが受けられる。中学生が対象だが卒業後も通うことができる。
昨年度は、中高生ら合わせて約350人が利用登録しており、利用した中学3年生の全員が高校などに進学。また、同事業の場所を利用して、不登校の児童生徒への学習支援も実施されている。
学力が比較的高い子どもたち向けの「足立はばたき塾」も成果を上げている。同塾は一定の所得以下の世帯の中学3年生(定員100人)を対象に、無料で高校受験をサポートする。運営は民間の事業者に委託し、週1回の定期講座や夏・冬の集中講座などを実施。毎年、受講者の9割以上が難関校を含む、第一志望または第二志望の高校に合格している。
■自立へ寄り添う
中退防止策、相談体制を強化
進学や就職後に“つまずき”を感じた子どもや若者に手を差し伸べ、自立に向けてサポートする体制づくりも進む。
足立区では都立高校の中途退学者が23区で一番多いとされた時期もあり、中退の防止が課題となっている。そこで昨年からは、中学、高校の教員や、生徒の悩みを聴いてきたSSW(スクールソーシャルワーカー)などによる「若年者支援協議会」を設置。高校入学後も、中高での連携を密にして、生徒の状況に応じた支援を行うとともに、学び直しや就職を希望する中退者についても、個別支援を実施する。
また、若者が精神科医や公認心理師などの専門スタッフに何でも相談ができる窓口「あだち若者サポートテラスSODA」を昨年7月に開設。今年3月末までの相談対応件数は延べ1300回に上る。
利用者のほとんどが心身の不調や家族関係など複合的な悩みを抱え、「どこに相談したらよいか分からなかった」という状況にあり、支援に当たるスタッフは「悩みを打ち明けられないまま、年齢を重ねていくと社会に出る機会を失うこともある。相談の場があることで就労・自立へのきっかけがつくれる」と語る。
■子育て家庭支援
幼稚園・中学の給食費無償化など
足立区は、子育て家庭に焦点を当てた支援にも取り組んできた。
母子保健コーディネーターらが妊娠期から出産・子育て期までの切れ目ない支援を行う「あだちスマイルママ&エンジェルプロジェクト」や、ひとり親家庭への経済的な支援や就労支援などを実施。2021年には、保育の待機児童ゼロも達成している。
今年度からは、支給上限が私立大学の医学系で約3600万円(6年間)など全国でも例のない規模の返済不要の給付型奨学金を新設。私立幼稚園と区立中学校の給食費無償化や、家庭で朝ごはんが提供されない児童生徒への食の支援、中学3年生を対象にした実用英語技能検定(英検)受験費用の補助などもスタートする。
■“貧困の連鎖”断つため、法整備を契機に対策加速
足立区では、2014年に生活保護受給世帯にいる18歳未満の子どもが3200人に上り、所得が低い世帯が対象の就学援助を受ける小中学生の割合も全国平均の2倍に上るなど、子どもの貧困対策が課題となっていた。
そうした中、国で公明党がリードし、13年に「子どもの貧困対策推進法」が成立。教育や生活、経済的支援などの総合的な対策を国や地方自治体が連携して推進するよう定めた。
この法整備を契機に同区は15年度を「子どもの貧困対策元年」と位置付けた。区議会公明党が強く後押しし、専任の担当部署も設置。学習機会の拡大や生活支援によって、貧困を予防し、その連鎖を断つための取り組みが進んでいる。









