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公明、接戦制し大勝利
統一地方選 前半戦 道府県2増の169議席
政令市171人当選、第2党堅持
2氏が惜敗
9日に投開票された第20回統一地方選の前半戦で、公明党は41道府県議選に170人、17政令市議選に172人の計342人(うち14人は無投票当選)を擁立し、道府県では前回2019年から2増となる169人、政令市では前回と同じ171人の計340人が当選する大勝利を収めた。愛知県議選で春日井市の現職と大阪市議選で都島区の新人が惜敗した。党派別の当選者数は、道府県で自民党、立憲民主党に次ぐ第3党となり、政令市では自民党に次ぐ第2党を堅持した。
統一地方選前半戦を終え、後半戦の必勝を誓い合う山口代表、石井幹事長ら=10日 党本部開票センター
【得票増】
前回と比較可能な選挙のうち、公明党は道府県議選の千葉県八千代市、長野県長野市・上水内郡、愛知県名古屋市緑区、島根県出雲市、政令市議選の横浜市戸塚区の計5選挙区で過去最高得票を記録した。
さらに、大阪府議選の八尾市が前回比35%増(6151票増)、高槻市・島本町が同26%増(5974票増)を果たすなど各地で大幅に得票を増やした。議席には届かなかったが、大阪市議選の都島区も前回を260票上回る拡大を果たした。
【議席増】
道府県議選で公明党は、長野県長野市・上水内郡で初の2議席を獲得し、同県議会としても初の5議席となった。岡山県倉敷市・都窪郡では初の3議席を勝ち取り、同県議会で初の6議席まで伸ばした。宮崎県都城市でも初議席を獲得し、同県議会で初の4議席に達した。愛媛県松山市・上浮穴郡では4年ぶりに3議席を回復した。
政令市議選では、前回議席を失った大阪市東成区と京都市下京区で雪辱を果たし、議席を奪還。前回6票差で涙をのんだ下京区は今回、次点と19票差で競り勝った。名古屋市中川区では4年ぶりに2議席を回復した。
【議席死守】
公明党は京都市議選の中京区で、次点と4票差で接戦を制して議席を死守。北海道議選の釧路市など定数減の厳しい選挙区でも議席を維持した。
さらに「定数2」の壁に挑んだ15選挙区で全員が当選を果たした(うち3選挙区は無投票当選)。
一方、野党は、日本維新の会(大阪維新の会含む)が関西を中心に議席を伸ばした。共産党は道府県議選で24減、5県で議席を失った。政令市議選でも22減となった。
結束し後半戦も勝つ 山口代表
公明党の山口那津男代表は10日昼、首相官邸で行われた政府・与党連絡会議後、記者団に対し、統一地方選前半戦の結果について大要、次のような見解を述べた。
一、道府県会、政令市会で2氏が惜敗したが、京都などでは僅差で競り勝ち、前回の雪辱を果たした。道府県会では3氏が新しい議席を獲得し、選挙前と比べ議席が増え、政令市は現状を維持した。また、新旧交代や女性議員の増加など数々の成果もあった。しっかり受け止め、教訓を生かして後半戦に臨みたい。
一、競り勝つことができたのは、結束力と応援をいただいた方の思いの結晶だ。これを大切に生かしていく。惜敗した選挙区が出たことは、私の力不足を省みなければならない。その上で、当選率では、99%台に達し、党の議席確保力は維持されている。どう実績をつくって恩返しをするか引き続き努力したい。
一、(「維新の会」との関係について)維新は大阪で過半数を得たことで、責任もそれだけ重くなる。今後、公明党としては、引き続き是々非々で維新に対応していくつもりだが、維新がどうするか注目していきたい。