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コラム「北斗七星」
ポストに入っていた共産党のビラに、公明党などが「区民の要望にはことごとく反対」と大きく書いてあった。共産党議員が紹介した請願の採択に賛成しなかったことをあげつらったものだ。こうした言いぶりは各地で見られる◆共産党が紹介議員となった請願は賛同が広がりにくいのが実情だ。同党の支持拡大運動とひも付いた党利党略の行動と見抜かれているからではないか◆手法はほぼ共通している。「有権者の受けが良さそうな政策を選定→共産党議員を紹介者に、新日本婦人の会といった系列団体などが請願を提出→賛同が広がらず不採択→反対した他党を攻撃」という具合で、不採択は“織り込み済み”と映る◆公明党などが合意形成に汗して政策を実現した後には、共産党の“実績”のように装う。かつて請願で触れてさえいれば、関連予算に反対をしていても“住民と共産党の訴えが重い扉を開いた”と、わが物顔で叫ぶ。子ども医療費助成拡充でよく見られる◆共産党は請願を、他党攻撃の材料を生み出し、“実績横取り”も可能にする一石二鳥の便利な“道具”として使っているのだろう。統一地方選勝利という目的のためには手段を選ばない、共産党のやり口が透けて見える。(夫)