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コラム「北斗七星」
最初の「道の駅」が登録されてから4月で30年になる。1993年に103カ所でスタートし、現在では全国1204駅を数えるまでに。社会的な認知も進み、すっかり定着したとの観がある◆「道の駅は、霞ヶ関の発想から生まれたものではない」。当時、建設省(現・国土交通省)道路局の室長だった大石久和氏は、その経緯を明かす(『国土と日本人』)◆90年に広島市で開かれた地域活性化に関するシンポジウムでのこと。当日、山口県から車で参加した人が道中、トイレの利用で困った体験を語って問題提起した。一般道路にもトイレを備えた駅があってもよいのではないか。それは面白いと議論は白熱。早速、社会実験の実施へと動き始める◆以後、道の駅はドライバーの休憩場所というだけでなく、特産物や観光資源を生かして地域のにぎわいを創出する拠点として広まる。一方で広域的な防災拠点の機能を果たす「防災道の駅」の整備も進む◆全国各地で進展する道の駅。公明党の地方議員は、その推進役を担ってきた。「こうしてほしい」「できたらいいな」。そんな現場の声をカタチにする即応力とネットワークの力で、さらなる普及、機能充実に取り組んでいきたい。(中)