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【主張】子どもの自殺 “SOS”受け止め命守ろう
厚生労働省が14日公表した2022年の児童生徒の自殺者数は514人で、統計のある1980年以来、過去最多となった。この深刻な事態を重く受け止め、社会全体で命を守る取り組みを急ぐ必要がある。
こうした実情を踏まえ、文部科学省は、保護者らと連携して自殺予防に当たるよう全国の教育委員会などに通知を出した。年度の変わり目や長期の休み明けは、児童生徒の自殺が増加する傾向にある。
コロナ禍に伴う家庭や学校生活の変化で子どもの自殺が急増したとされる。だが、2009年から19年まで全国の自殺者総数が減少した時期に児童生徒の自殺は減らず、16年からは増加傾向にあることを見落としてはならない。
自殺の主な原因・動機を見ると小学生は「家族からのしつけ・叱責」が最多で、中学生は「学業不振」と「家庭問題」、高校生は「進路問題」の割合が高い。家庭や学校で「子どものSOS」を受け止められる大人を増やすことが自殺防止につながるはずだ。まずは身近な大人から子どもの小さな変化に目を凝らしたい。
新学期を迎えるに当たり重要なのは、児童生徒がストレスの対処とSOSの出し方などを学ぶ自殺予防教育の充実である。さらにSOSに気付いた教師や保護者らが子どもに声を掛けることも大切だ。その対応は①Tell=心配していることを言葉で伝える②Ask=死にたいという気持ちについて率直に尋ねる③Listen=気持ちを傾聴④Keep safe=安全を確保――が基本で、頭文字から「TALKの原則」と呼ばれる。
一方、電話やSNSによる悩みの相談窓口はコロナ禍で人員や資金が不足し、相談の急増に追い付かない。国はさらなる人的、財政的な支援をすべきだ。また、タブレット端末を使い自殺リスクを表示するシステム「RAMPS」は、児童生徒の心の危機を教員らが把握するのに有効である。
子どもを守るため家庭や学校、関係機関が連携し、あらゆる手だてを講じたい。









