公明党トップ / ニュース / p27941

ニュース

2019年4月27日

【主張】強制不妊被害者救済法 過ち繰り返さぬ決意あってこそ

「不良な子孫の出生防止」を掲げた旧優生保護法の下、不妊手術を強制された障がい者らを救済する法律が24日に成立し、即日施行された。被害者は高齢化しており、一刻も早い支援が欠かせない。

救済法は、宮城県の60代の女性が、旧優生保護法による不妊手術で人権を侵害されたとして、国に損害賠償を求めたのがきっかけだ。

訴えを受けて自民、公明の与党作業チームは救済策づくりに乗り出した。厚生労働省の記録では、全国で約2万5000人が望まぬ不妊手術を受け、そのうち少なくとも1万6475人は本人の同意がなかった。あってはならない人権侵害が、国策として行われたのは疑いようがない。

被害者は、名誉と尊厳の回復に値する謝罪を強く求めており、法案づくりでも、この点を重視。法律の前文に「我々は、それぞれの立場において、真摯に反省し、心から深くおわびする」と明記し、国会や行政だけでなく、医療界、福祉関係団体なども含め猛省を促している。

安倍晋三首相も被害者への反省とおわびの談話を発表した。過ちを繰り返さないとの決意を、全ての関係者が持つことから始めねばならない。

救済法は、一時金320万円を被害者の請求を受けて支給する。強制手術を無理強いされた被害者だけでなく、同意していた場合でも対象とした。被害者の特定が難しいことも指摘されたが、公明党の主張により、本人の申し立て内容などから「明らかに不合理ではなく、確からしい」と確認できた場合も支給対象としたことは重要だ。

一時金支給は本人の請求を基本とし、国からの支給通知で他人にプライバシーが知られないよう配慮した。

しかし、請求がない場合でも、被害者の救済に万全を期すべきだ。被害者の大半は高齢者であり、そもそも救済法の成立を知らない可能性もある。支援の最初の窓口となる自治体の保健福祉センターなどの担当者は、救済内容の周知徹底に努力してほしい。

救済法は、問題解決に向けた一歩にすぎない。被害者の名誉と尊厳の回復に引き続き努めることと併せ、歴史を風化させないための取り組みも重要ではないか。

公明新聞のお申し込み

公明新聞は、激しく移り変わる社会・政治の動きを的確にとらえ、読者の目線でわかりやすく伝えてまいります。

定期購読はこちらから

ソーシャルメディア