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コラム「北斗七星」
泉鏡花は潔癖症だったことで知られる。赤痢を患ったことがその背景にあったという。明治期以降、コレラや赤痢の流行を防ごうと進められたのが上水道の整備だ。先日訪れた福岡市博物館で、市の水道事業100周年を記念する展示を見た◆1923年、ダムや浄水場の完成とともに福岡市の給水が始まる。市内には1級河川が無く、水資源に乏しい環境。当たり前のように使える水の提供が困難な中、78年と94年には記録的な渇水で苦境に立たされる◆給水制限は、それぞれ287日と295日に及び、年を越した。炊事や洗濯、トイレにも困った当時を記憶する住民は少なくない。慢性的な水不足は、「市民ダム」とも呼ばれる節水意識向上につながっていく◆安定した水源確保には公明党も全力を挙げてきた。2005年に稼働した海水淡水化施設、21年に完成した福岡県内最大の貯水容量を持つ五ケ山ダムも、党の国、県、市会議員が協力し、現地調査や議会質問を重ねて後押ししたものだ◆こうした連携による党の実績や政策は数多い。水の確保に限らず、電気・ガス料金の負担軽減で社会インフラという暮らしの“当たり前”を守る。そんな公明党を訴え、勝利の春を迎えたい。(先)