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2019年4月25日

【主張】文化財の防災 火災に加え地震、風水害対策も

 世界遺産であるフランス・パリのノートルダム大聖堂が大規模な火災に見舞われ、世界中に衝撃を与えた。

 23日には、安倍晋三首相がマクロン仏大統領に対し、同大聖堂の修復に協力する意向を示した。日本としても早期再建を後押ししたい。

 振り返って、わが国が有する文化財の防災対策はどうだろうか。

 国の重要文化財(重文)に指定されている建造物は国内に5033棟で、このうち国宝は289棟に上る。兵庫県の姫路城や岐阜県白川村の合掌造り集落といった世界遺産に認定されているものも多い。

 文化庁は22日、同大聖堂の火災を受け、重文や国宝に指定されている建造物や絵画などを所蔵する博物館を対象に防火対策を緊急点検するよう都道府県などに通知した。

 17日の衆院文部科学委員会で公明党の中野洋昌氏が、重文や国宝などの防火対策について点検・指示を進めるよう政府に求めていた。訪日客を含め観光客が増加していることも踏まえれば、安全性の確保という点からも緊急点検を行うことは重要だ。

 通知の内容は、自動火災報知器や消火器、スプリンクラーなどの設置状況と、それらが確実に作動するかどうかを確認するというもの。

 防火対策をはじめ文化財の管理体制は1950年の文化財保護法に規定され、69年の消防法改正では、文化財建造物への自動火災報知設備や消火器の設置が義務化されている。法律に基づく備えに不備はないか、しっかり点検してほしい。

 また、2016年の熊本地震は熊本城に深刻な打撃を与えた。大型台風などによる文化財の被害も近年は相次いでいる。耐震化や風水害対策も一層進めるべきである。

 災害発生時における文化財の搬出にも触れておきたい。

 ノートルダム大聖堂の火災では建物自体が甚大な被害を受けた一方、大聖堂内の貴重な文化財の多くが消防隊員らによって運び出された。

 文化庁は、今回の緊急防火点検に併せて、火災発生時に文化財を外に運び出す訓練を実施するかどうかも確認する。文化財は日本の宝である。後世に継承できるよう対策に万全を期したい。

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