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コラム「北斗七星」
今年は作家・司馬遼太郎の生誕100年。司馬遼太郎記念財団(大阪府東大阪市)が、昨年秋に実施した「好きな司馬作品」のアンケート結果を発表。1位は『坂の上の雲』、2位『竜馬がゆく』、3位『燃えよ剣』だった◆財団によると、全作品の累計発行部数は2億部以上になるという。今さらながら世代を超えて読み継がれてきた人気の高さに驚く◆映画化された作品も多い。近年の『関ヶ原』『燃えよ剣』に続き、昨年は『峠 最後のサムライ』が公開。役所広司さん演じる越後長岡藩の河井継之助が、最新鋭のガトリング砲を撃ちまくるシーンが印象的だった◆幕末史において長岡藩が加わった奥羽越列藩同盟と新政府軍の攻防は激戦を極めたといわれる。その要因の一つは、米国の南北戦争終結で大量に余った武器が海外から日本に流れ込んできたためだと、NHK「新・幕末史」で解説していた◆日本と世界の結び付きは今や幕末の比ではなく、国際社会全体が危機に直面している。本紙16日付の党幹部座談会で山口那津男代表は、「国内外の難局を乗り越え、日本が再生への歩みを着実に進めていくターニングポイントになる年だ」と。今年の政治決戦の意義は大きいと心したい。(祐)