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【主張】海洋資源の確保 海底レアアースの産出に本腰を
次期海洋基本計画の策定に向けた議論が始まった。
同計画は、四方を海に囲まれた日本が、国土の安全確保や経済成長の基盤として、海洋を最大限に生かすための指針だ。2008年に初めて策定されてから5年ごとに見直され、政府は第4期となる次期計画について5月ごろの閣議決定をめざす。
わが国を取り巻く安全保障環境が厳しさを増す中、海洋基本計画の持つ意味は一層重くなっている。政府は実効性の高い計画を策定してもらいたい。
同計画の柱の一つは海洋資源に対する取り組みだ。とりわけ今回は、レアアース(希土類)をどう確保するかが重要な論点となる。
レアアースは産出量が少ない希少金属の一種で、地球温暖化対策として普及が見込まれる電気自動車や、最先端の電子部品などの生産に欠かせない。このため世界的な獲得競争が繰り広げられている。
日本はレアアースの大半を中国からの輸入に頼っているが、同国内での需要増により日本向け輸出が減少する懸念がある。レアアースを安定して確保する手だてを急がねばならない。
そこで注目されるのが、南鳥島海域の海底に眠る、レアアースを含んだ「レアアース泥」だ。実に国内消費量の数百年分に相当するレアアースの存在が判明しており、産出に向けた取り組みが進められている。
日本は既に、水深2470メートル地点の堆積物の引き上げに世界で初めて成功するなど技術開発でリードしている。
課題は、陸上のレアアースと比べて産出コストが高いことだ。コスト低減には効率的かつ大規模に確保するための技術基盤の確立が不可欠であり、政府には一層の支援を求めたい。併せて、資源量調査に使う無人探査機に関する技術開発も加速させる必要がある。
公明党の海洋資源開発推進委員会は昨年11月、政府に対する提言でレアアースの利用に道筋を付けるよう求めた。日本経済の将来を決する重要課題として本腰を入れて取り組むべきだ。









