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特別支援学校が今春開校
地元待望の高等部設置
鹿児島県
鹿児島県は今年4月、鹿児島市で新たに「鹿児島南特別支援学校」を開校する。推進してきた公明党鹿児島県議団(成尾信春団長)は、県農業試験場跡地に整備が進む同校の校舎を視察した。これには成尾団長のほか、松田ひろたか(県議選予定候補)、森あきお(同)の各議員と、村野しゅんさく党県青年局次長(同)が参加した。
■公明、保護者の声を受け推進
県立鹿児島南特別支援学校は、小学部と中学部、高等部を設置。主に鹿児島市南部地域在住の知的障がいや肢体不自由の子どもを受け入れる。初年度は300人程度が通学する見込み。鹿児島大学病院に入院する子どもの訪問教育も担う。
同校の特長の一つが、肢体不自由の子どもなどが通う教室に隣接して、車寄せスペースを設けたこと。送迎時に教室のすぐそばで車を乗り降りできるようにしている。校内では、関連する教室を固めて配置するなど、知的障がいの子どもたちが覚えやすい構造になるよう工夫したという。
同校が建つ同市南部地域にはこれまで、県立桜丘養護学校に小学部と中学部があったが、高等部は設置されておらず、高校生は遠方の学校に通学せざるを得ない状況だった。また、特別支援教育を受ける子どもが年々増加しており、同養護学校では教室が不足。理科室を普通教室に転用するなどして対応してきた。
党県議団は、同市南部地域の高校生の保護者から、「地元に(特別支援学校の)高等部を設けてほしい」との要望を受け、議会質問や予算要望で県に対応を要請。県農業試験場跡地の活用や整備の早期実現を訴えてきた。
校舎を視察した成尾団長は、「子どもたちが学びやすい環境づくりが進んだ。地域との交流の機会を充実させるなど、社会参加を後押ししたい」と語った。