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2022年12月27日

【主張】国連安保理改革 拒否権の制限に踏み込む見直しを

武力による威嚇と武力の行使を禁じた国連憲章に違反し、ロシアがウクライナを侵略してから10カ月が過ぎたが、国連安全保障理事会(安保理)は、ロシアにこの重大な違法行為をやめさせるための決議を何一つ採択できずにいる。

国際の平和と安全の維持を担う第一義的な機関でありながら、機能不全に陥っている安保理の改革を早急に進めなければならない。そのための国際的な機運が今、高まっている。

今月14日、多国間主義の強化をテーマにした公開会合が安保理で開かれた。これには、安保理の常任理事国である米国、英国、フランス、ロシア、中国の5カ国と、非常任理事国のインドやブラジルなど10カ国に加え、日本やドイツを含む49カ国・地域も参加した。

注目すべきは、この会合に参加した64カ国・地域の全てが、安保理改革は必要であるとの見解で一致したということだ。

多国間主義とは、複数の国の合意に基づいて一つの課題を解決するという考え方だ。しかし、安保理の常任理事国は拒否権を持ち、たった1カ国の反対で、安保理は課題の解決に向けて取り組むことが不可能になる。その意味で、安保理は多国間主義を体現できていない機関と言える。

ソ連が崩壊(1991年12月)した翌年の92年以降、最も拒否権を行使した国はロシアで31回、次いで米国が17回、中国が15回と続く。英国とフランスは92年以降、拒否権を行使していない。最近では、ウクライナへの侵略や11年間続くシリア内戦、北朝鮮のミサイル開発に関わる決議などの採択でロシアと中国が、パレスチナ問題を扱う決議の採択に対して米国が拒否権を行使した。

今回の会合では、フランスや日本など多くの国が、常任理事国による拒否権の行使を制限すべきだと訴えた。米国も、拒否権の発動理由を国連加盟国に説明する機会を設けることの重要性を強調している。この機運を生かし、拒否権の制限に踏み込む安保理改革を進めてほしい。

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