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2022年12月6日

コラム「北斗七星」

昨年リニューアルした東京郊外の遊園地は、「昭和の熱気で心を満たそう。」がキャッチフレーズだ。1960年代を再現したレトロな商店街を歩くと、懐かしさに浸れる◆昭和といえば、ホームドラマ「寺内貫太郎一家」(74年、TBS系列)が思い浮かぶ。主人公の貫太郎は昭和の頑固おやじ。すぐ怒鳴り散らし、ちゃぶ台をひっくり返す。ところがドラマは毎回、最後にほっこりとした余韻を残した◆向田邦子さんが自分の父親をイメージして脚本を手掛けた。随筆集『父の詫び状』でも、理不尽ともいえる父親の振る舞いを随所に描く。しかし、行間から家族を愛する父親像が浮かび上がり、父親への尊敬の念がにじんできた◆今は亡き父が通算25年間、公明議員を務めた同級生がいる。親子の思い出は少ない。だが、「父を手弁当で応援してくれる党員、支持者が本当にありがたかった」。その真心に応えるため懸命に働く父親を「すごいなあ」と尊敬していた。大衆とともに戦った父親の遺志を継ぎ、公明党を全力で応援している◆米沢藩の中興の祖・上杉鷹山は「父母の恩は、山よりも高く、海よりも深い」と。いつの時代であれ、忘れていけないのは親への感謝と尊敬の念。これだけは間違いない。(東)

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