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政府は緊張感を持て
桜田氏失言で山口代表 不適切、怒り禁じ得ぬ
公明党の山口那津男代表は11日午前、東京都新宿区の党本部で開かれた中央幹事会であいさつし、東日本大震災の復興を巡る失言で桜田義孝氏が五輪担当相を辞任したことに対し、「被災地の皆さまの気持ちを逆なでする不適切な発言であり、到底、許されるものではない」と厳しく指摘した。
山口代表は、8日の政府・与党連絡会議の席上、政府に対し政権運営に緊張感を持つよう訴えたにもかかわらず、「その矢先に、こうした発言が出るのはどういうことだと怒りを禁じ得ない。政府は与党側の警告を閣内に徹底してもらいたい」と要請。安倍晋三首相が閣僚を任命する際に手渡す共通の指示書で「全閣僚が復興大臣」の自覚で内閣を挙げて復興に取り組むとの認識を共有してきたことに触れ、「桜田氏の発言は、その自覚に乏しく、指示を破る言動だ」と語った。
その上で、今後の政権運営について、「こうしたことが二度と起きないよう与党として、しっかり政府を監視し、自らも襟を正していかなければならない。真摯な姿勢で、国民の要望や期待に応えるという責任感で当たっていく」と力説した。
五輪相に鈴木氏
安倍晋三首相は11日、被災地の復興を軽視する発言をした責任を取り10日に辞表を提出した桜田義孝氏を五輪担当相の職から正式に免じ、後任に自民党の鈴木俊一衆院議員(65)を任命した。鈴木氏は昨年10月以来の再登板。皇居での認証式を経て就任した。
首相は首相官邸で記者団に「内閣全員がより一層、身を引き締めなければならない。批判も真摯に受け止めなければならない」と語った。