公明党トップ / ニュース / p266174

ニュース

2022年11月24日

【主張】月探査新時代 国際協調体制へルール作りを

月探査が新たな時代を迎えた。

米航空宇宙局(NASA)が月探査用の大型ロケットの打ち上げに成功し、日本や欧州各国などが参加する有人月探査「アルテミス計画」が本格始動した。

今回は試験飛行のため無人だが、2024年には宇宙飛行士を乗せて月を周回する予定で、25年以降は月面着陸をめざす。実現すれば、1960~70年代のアポロ計画以来、半世紀ぶりになる。日本人初の月面着陸にも期待がかかる。

アポロ計画は月面着陸が目標だったが、アルテミス計画は月面再着陸だけでなく月面や月周回軌道上に基地を建設し、人類が継続的に活動することをめざす。その先に火星の有人探査を見据えた壮大な構想だ。

まずは月面探査車で水や鉱物資源などを調査し、活動に必要な資源が確保できるかを探る。資源が豊富に見つかれば、月を火星に向けた補給基地とする道筋も見えてくる。

アルテミス計画の一方で中国も独自に月探査を進めている。今世紀に入ってから本格化しており、難易度が高いとされる月の裏側への無人探査機着陸にも世界で初めて成功した。独自の宇宙ステーションも完成している。また、ロシアと協力し、2035年ごろまでに月面と月周回軌道への基地建設をめざすという。

ここで懸念されるのが、月面を舞台にした大国間の対立である。アルテミス計画には、資源採掘などで衝突を避ける「アルテミス合意」があるが、中ロは同計画に参加していない。今後、大国同士の利害がぶつかる場面が出てくることも予想される。国際的なルール作りが必要だ。

東京大学公共政策大学院の鈴木一人教授は本紙のインタビューで、国連が宇宙空間における責任ある行動に関するレポートを20年から各国に提出させていることを踏まえ、「国際ルールを作る場として最適だと考えられているのは国連だ」と指摘している。

宇宙における協調体制の構築に各国は努めるべきである。

公明新聞のお申し込み

公明新聞は、激しく移り変わる社会・政治の動きを的確にとらえ、読者の目線でわかりやすく伝えてまいります。

定期購読はこちらから

ソーシャルメディア