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今国会で成立期す
補正予算案、旧統一教会巡る救済新法
日中閣僚級の対話広げる
自公党首が会談
岸田文雄首相(自民党総裁)と公明党の山口那津男代表は21日昼、首相官邸で会談し、政府の総合経済対策を実行するための財源の裏付けとなる2022年度第2次補正予算案や、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)問題を巡る被害者救済・再発防止に向けた新法の早期成立に全力を挙げる方針を確認した。
自公党首会談後、記者団の質問に答える山口代表=21日 首相官邸
席上、岸田首相は、政府が同日に国会に提出した補正予算案について「国民生活にとって緊急で重要な内容であるので、しっかり早期成立を図りたい」と力説。旧統一教会問題を巡る新法についても「早急に、野党の意見も聞きながら政府案をまとめて国会に提出し、今国会で早期成立を図りたい」と述べ、与党の協力を求めた。
山口代表は、早期成立へ「政府としても、しっかり努力してもらいたい」と訴えた。
また、岸田首相は、先日の東南アジア歴訪の外交成果を報告し、「日中、日韓、日米韓の2国間あるいは主要国の首脳会談に大変重要な意味があった。(日中、日韓では)3年ぶりに首脳会談が開かれ、対話が成り立ったことは非常に大きな一歩になった」と説明。「今後も対話を重ねていくことが大切だ。日中などでも外相をはじめ閣僚レベルの対話の機会をこれからつくっていきたい」と語った。
「国家安全保障戦略」など安保関連3文書の改定に向けて山口代表は、与党間で実務者レベル、ハイレベルで協議する枠組みができていることから、「それぞれの役割を生かしながら、合意形成に努力する。政府としても、与党側の議論に配慮してもらいたい」と要請。岸田首相は「しかるべく対応する」と応じた。
寺田氏辞任で首相陳謝
一方、岸田首相は、寺田稔氏の総務相辞任に対し「大変ご迷惑をかけて申し訳ない」と陳謝。その上で、自公党首は、早急に内閣の体制を立て直し、政府・与党が結束して政権運営に当たる方針を確認した。
反省し信頼回復を
山口代表
自公党首会談終了後、山口代表は記者団に対し、相次ぐ閣僚の辞任について「厳しく反省しなければならない。内閣全体として国民の信頼を取り戻す努力が大事であり、与党としても厳しい目で政府の取り組みを見ていく」と述べた。