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2022年11月19日

【対談】盲導犬の活躍 広げよう!

公明党副代表 古屋範子衆院議員×日本盲導犬協会神奈川訓練センター 山口義之センター長 
発売中の「点字こうめい」85号から

「点字こうめい」第85号が発売中です。今号の特集では、1歳から約1年間の特別な訓練を経て、視覚障がい者の安全な歩行をサポートする盲導犬に着目。その育成を担う日本盲導犬協会の「神奈川訓練センター」(横浜市)を公明党の古屋範子副代表が訪れ、山口義之センター長と対談しました。ここでは、その要旨を紹介します。85号の内容は公明新聞電子版のウェブサイト「コメデジ 」などで読むことができます。

公明党副代表 古屋範子衆院議員×日本盲導犬協会神奈川訓練センター 山口義之センター長

育成の期間、「褒める」を重視 山口

古屋 今回、初めて神奈川訓練センターを見学させていただきました。施設の中庭でワンちゃんたちが、訓練士の皆さんと一緒に、おもちゃのホースを引っ張り合いながら、楽しそうに遊んでいるのが印象的でした。

山口 まさにこれから街中での訓練に出発するところです。楽しいということが、すごく大事なポイントです。

盲導犬の仕事は、障害物をよけたり、段差や曲がり角を教えたりと、犬にとっては本来、面白い作業とは言えません。盲導犬は通常、8年という長い期間、パートナーを支え続けるわけですから、その仕事が楽しいと感じられるように、褒めてあげることが大切です。

生活だけでなく心の支えに 古屋

古屋 盲導犬を利用する人の多くは、人生の途中で目が見えなくなったり、見えにくくなったりした方々です。今まで普通にできていたことが、できなくなる苦しみは計り知れません。盲導犬は、こうした方々の心に寄り添うことができる。私も多くのユーザーの話を聞く中で、盲導犬の存在そのものが大きな支えになっていると感じました。

山口 盲導犬の良いところは、心で対話しながら楽しく歩けることです。感謝の言葉や、ちょっとした愚痴を聞いてくれる存在がすぐ隣にいる。彼らは“相棒”として、いつでも好きな時に、行きたい場所に歩いて行くのを手伝ってくれます。

古屋 育成に携わる皆さんの一番の喜びは何ですか。

山口 盲導犬ユーザーが「今までできなかったことが、できた!」と喜んでくれることです。一人で買い物に行けるようになり、風を切って歩けるようになる。人生が変わっていく喜びを皆さんが語られることが、私たちの最大の原動力です。

必要な人に情報届く体制を 山口

古屋 国内では現在、約850頭の盲導犬がユーザーのもとで活躍していますね。一方、盲導犬を迎えるにはどうすれば良いか分からず、盲導犬という選択肢すら知らない人も多いと聞きます。

山口 課題の一つです。日本盲導犬協会では盲導犬を必要とする人たちに情報が届くよう、行政窓口を訪れた際のスムーズな対応へ、行政担当者向けにセミナーを実施するなど理解を深める取り組みを行っています。国や自治体の応援があると心強いです。

全国の公明議員と共に応援 古屋

古屋 公明党の全国の地方議員と連携しながら後押ししていきます。

今年は、盲導犬や聴導犬、介助犬といった「補助犬」の受け入れを公共施設や交通機関、飲食店などに義務付けた「身体障害者補助犬法」の成立から20年の節目です。私は受け入れ義務化を民間の職場にも広げた2007年の法改正に携わったのですが、成立した際、関係者や補助犬たちと共に喜び合ったことが忘れられません。

一方、補助犬への理解が十分に進んでいない部分もあり、病院などで同伴を断られるケースもあると聞きます。

山口 一人のユーザーが盲導犬を迎え、一緒に町を歩けるようになるまでには、たくさんの努力の過程があります。やっと一緒に歩けると思った矢先に、行った先で受け入れを断られるのは非常につらいことです。盲導犬やユーザーを自然に受け入れられる土壌が社会全体に広がることを願ってやみません。

古屋 盲導犬をはじめ補助犬が活躍でき、その存在を広く受け入れられる社会は、多様な人々がお互いを思いやれる社会につながると確信します。心のバリアフリーをさらに広げていく決意です。

やまぐち・よしゆき

1974年生まれ。97年、財団法人日本盲導犬協会に入職。以来、普及推進活動や訓練などの業務に従事し、2020年に専務理事就任。現在、神奈川訓練センター長も兼務。

「点字こうめい」は定価267円(税込み)、ご購入は公明出版サービス(0120-959-947、平日9時~17時)まで。ご意見、ご感想をお寄せください。tenji@komei.jp

公明新聞電子版のサイト「コメデジ」はこちら 対談の動画はこちら

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