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コラム「北斗七星」
現在放映中の『PICU 小児集中治療室』(フジテレビ系)は北海道が舞台。広大な大地で幼い命と向き合う若き医師の奮闘を描く。ドラマで大きな役割を担っている医療用ジェット機は、実際には“メディカルウイング”として2017年から本格運航を開始。公明党も力強く推進した◆道北、道東、道南、オホーツク。地方に差し迫る医師の不足や偏在で、高度な医療を受けるには札幌市などにある専門病院への搬送が不可欠。高速道路は未整備区間も多く、車で5、6時間は優に。飛行機ならフライト時間は1時間以内。空港と病院を結ぶ陸送を考慮しても大幅な時短になる◆ドクターヘリに比べて振動や気圧の変化が少なく、患者への身体的な負担は軽い。乳幼児や脊髄損傷の人など、この5年間で100件を超える実績を重ねた◆課題もある。一つは、“バックトランスファー”。治療を終えて地元に戻る際、現状では利用できない。厳しい冬の安定運航に向け、拠点である札幌丘珠空港の滑走路延伸なども急務だ◆先日、公明党の石井啓一幹事長が同空港を視察し、さまざまな要望を受けた。「救える命を、確実に救う」。その思いを高め、課題解決に全力を挙げたい。(武)