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【主張】新たな日豪安保 実効性ある緊急事態対応めざせ
「日本とオーストラリアの主権および地域の安全保障上の利益に影響を及ぼし得る緊急事態に関して、相互に協議し、対応措置を検討する」
オーストラリアのパースで岸田文雄首相とアルバニージー豪首相が22日に署名した日豪の安全保障共同宣言は、緊急事態対応を含む新たな関係構築を掲げた。この協力深化は「自由で開かれたインド太平洋」の実現に不可欠だ。責任ある両国の努力を期待したい。
日豪は前回2007年の安保共同宣言で、テロや大量破壊兵器の拡散防止、平和維持活動への協力をめざしたが、今回は緊急事態への対応にも踏み込んだ。その背景には、厳しさを増す国際安全保障環境の変化がある。
この変化に関し、共同宣言と同日に発表された日豪首脳共同声明は、中国を名指しせず、①東シナ海での現状変更と緊張を高めようとする一方的行動に強い反対を表明②南シナ海での航行と飛行の自由の重要性を強調③台湾海峡の「両岸問題の平和的解決」――を訴えた。また北朝鮮については、核と弾道ミサイルの「完全な、検証可能な、かつ不可逆的な廃棄」を改めて表明した。
これらに対応する確かな方法として、安保共同宣言が確認したことは「両国それぞれの米国との同盟関係を強化する」方針だ。
日本にとっては日米同盟の強化が求められるわけだが、その法的枠組みは16年施行の平和安全法制で整っている。平時から有事まで隙間のない防衛体制を構築し、同時に、日本防衛のために行動中の米軍をはじめとする外国の部隊などに対しても後方支援や自衛隊による防衛を可能にした。
公明党の北側一雄副代表は27日の日本記者クラブ講演で「平和安全法制で同盟の信頼は高まり連携も強化された」「もしあの時に制定されていなかったら大変だったろう」と語った。
平和安全法制の枠内で豪軍との協力も可能だ。必要な装備や部隊配置などを検討し、日豪防衛協力の実効性を高める必要がある。









