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2022年10月12日

【主張】ゼロゼロ融資終了 中小企業に寄り添う支援さらに

コロナ禍で苦境に陥った中小企業に対し実質無利子・無担保で融資する「ゼロゼロ融資」が9月に終了した。これから返済が本格化するが、体力の弱い中小企業の資金繰りを支え、事業の立て直しにつなげる取り組みが必要だ。

コロナ禍が経営を直撃する中、2021年度の企業倒産は約6000件に抑えられ、この50年間で最も少なかった。ゼロゼロ融資が果たした役割は大きい。

一方、いまだコロナ禍は続いており、返済原資の確保が困難な中小企業は少なくない。大同生命が今年5月、全国の中小企業約8100社を対象に実施した調査によると、2割近い企業がコロナ関連融資の返済が滞る懸念を持っている。

ゼロゼロ融資の返済は年末にかけて本格化し、来年7月にピークを迎える見込みだ。苦境が続く中小企業に寄り添った支援が欠かせない。

とりわけ重要なのは、負債額が資産額を上回る債務超過への対応だ。返済原資の確保には経営改善が必要であり、そのためには債務を整理する必要がある。

そこで注目したいのが、全国銀行協会などが今春に取りまとめた「中小企業の事業再生等に関するガイドライン」だ。これは、裁判所を介して債務を返済する「法的整理」によらず、企業や銀行を含めた関係者の話し合いで債務の返済猶予や減免などを柔軟に行える「私的整理」のルールを示している。

私的整理は、法的整理と比べて時間がかからず、円滑に債務を解消できる。政府はガイドラインの周知に努め、活用を促してもらいたい。

このほか、6日の衆院代表質問で公明党の石井啓一幹事長は、ゼロゼロ融資の終了を巡ってきめ細かい支援を政府に要望。岸田文雄首相は、借換保証の創設を検討することや、収益力向上に向けた相談窓口の機能強化を明言した。

中小企業は雇用の7割を支えている。中小企業の再生なくして日本経済の再生はないとの覚悟で、政府は取り組みを進めてほしい。

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