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2022年10月8日

危機克服し日本を前へ

電気・ガス料金高騰抑えよ
首相「出産一時金の増額早急に」
参院本会議で山口代表

参院は7日の本会議で岸田文雄首相の所信表明演説に対する各党代表質問を行った。公明党の山口那津男代表は「大衆とともに」の立党精神を胸に、日本を前へ進めていく決意を表明。コロナ禍や物価高騰、急激な円安など直面する危機に対し、「国民の先行き不安を払拭し、安全・安心の基盤を強化するため、総力を挙げて、政府の総合経済対策を万全なものに仕上げ、補正予算の編成・成立を図り、迅速な実施を」と政府に求めた。

代表質問に立つ山口代表=7日 参院本会議場

【物価高対策】山口代表は、電気料金高騰対策について「生活者や事業者が負担軽減を実感できる制度設計を」と強調。ガス料金の高騰を抑え込む支援策の検討も求めた。岸田首相はガス料金への対応に関し「今後の家計・企業の負担の状況を見ながら対応していく」と述べた。

【人への投資促進】山口代表は、公明党の推進で策定された「女性デジタル人材育成プラン」に基づいて、スキル習得支援などの取り組みが迅速・重点的に実施できるよう「地域女性活躍推進交付金」の拡充を要請。岸田首相は「(同交付金を)拡充していく」と述べた。

【感染症法改正案】山口代表は、次の感染症危機に備えるための感染症法改正案について、感染初期から的確・迅速に対策が講じられるよう「検査能力の強化と、病床や医療人材の確保を踏まえた法改正が必要だ」と訴えた。岸田首相は「機動的かつ効果的な緊急事態対応が可能になるもの」との考えを示した。

育児休業給付、フリーランスも
園児送迎バスの置き去り防げ

【子育て応援】山口代表は、来年4月に「こども家庭庁」が創設されるのを転換点に、出産育児一時金の大幅増額や、育児休業給付の対象にならないフリーランスらへの新たな支援の仕組みの検討などを提案した。岸田首相は「こども家庭庁の発足を待つことなく、出産育児一時金の大幅な増額を早急に図る」と答弁。育児休業期の給付の拡充について「年末に向けて議論を進める」と述べた。フリーランスへの支援に関しては「報酬の支払遅延などでトラブルに直面しないよう取引適正化のための法案を今国会に提出する」と答えた。

【園児送迎バスの安全対策】山口代表は、静岡県の認定子ども園で3歳の女児が車内に置き去りにされ、亡くなった事故などに言及し「こうした悲劇を繰り返さないよう対策を強化すべきだ」と迫った。岸田首相は、都道府県に対し指導・監督などの留意事項を示すほか、送迎バスの安全装置の義務化と装備のための支援といった緊急対策を取りまとめ「速やかに実行する」と応じた。

▽(ウクライナ人道支援)冬の寒さ対策が急務

▽(広島サミット)被爆の実相触れる機会

▽(生物多様性)COP15で議論を主導

【ウクライナ支援】山口代表は、ロシアからの侵略を受けるウクライナへの人道支援に関して「冬場を前に寒さ対策が急務であり、住宅や暖房施設、学校、医療、インフラの復旧が必要だ」と指摘。政府の総合経済対策に盛り込むよう訴えた。岸田首相は「人道・復旧支援について、総合経済対策の中で検討する」と表明した。

【核軍縮・COP15】山口代表は核軍縮に向け、国是である非核三原則を堅持しつつ国際社会と結束して取り組むよう力説。来年、広島で行われる先進7カ国首脳会議(G7サミット)などを「核兵器のない世界への主導力を発揮する大きなチャンス」と訴え、世界の指導者が被爆の実相に直接触れる機会を創出するよう求めた。また、今年12月に開催される生物多様性条約第15回締約国会議(COP15)に言及し、生態系の保全に関する世界目標の達成に向け、日本が議論をリードするよう訴えた。

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