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平和脅かす暴挙許さぬ
北ミサイル、日本上空を通過
関係国と連携し安全確保
電気、ガス料金など負担軽減策を迅速に
政府・与党連絡会議
山口代表訴え
政府と自民、公明の与党両党は4日昼、首相官邸で連絡会議を開いた。席上、岸田文雄首相は、同日午前に北朝鮮が弾道ミサイルを発射し、日本上空を通過した事態に対し「わが国の安全保障にとって重大かつ差し迫った脅威であり、断じて容認できない」と非難。公明党の山口那津男代表も「わが国の平和と安全を脅かす暴挙であり、厳しく非難する。度重なる発射は地域と国際社会に対する重大な挑戦で、看過できない」と糾弾した。
北朝鮮の弾道ミサイル発射を非難し、安全確保に万全を期す方針を確認した政府・与党連絡会議=4日 首相官邸
岸田首相は、今回のミサイル発射を受け、国家安全保障会議を開催したと報告した上で「情報収集・分析に全力を挙げるとともに、関係国と緊密に連携し、国民の安全と安心の確保に万全を期していく」と強調した。
山口代表は「関係国と連携して情報収集、警戒監視、国民の安全確保に万全を期すとともに、北朝鮮に対し、国際社会と連携しつつ、(弾道ミサイルを発射しないよう求める)国連安保理決議の順守などを断固求めたい」と力説した。
物価高など経済情勢の変化に切れ目なく対応するための総合経済対策について岸田首相は、今月末をめどに策定する方針を表明。①物価高・円安への対応②構造的な賃上げ③成長のための投資と改革――の三つを重点分野に「与党と十分に連携し具体的な政策の検討を進めていく」と述べた。
山口代表は、さらなる高騰が懸念される電気・ガス料金などで「国民負担の軽減を図る切れ目のない対策を迅速に講ずることが重要だ」と指摘。政府に対し、賃上げや大胆な人材投資のほか、新型コロナや防災・減災対策、子育て支援の充実など「安全・安心の基盤強化に向けた取り組みも重要だ。国民のニーズを的確に反映した対策をお願いしたい」と要請した。
一方、山口代表は、4日で岸田政権発足から1年を迎えたことに触れ、「今一度、政権発足当初に合意した『国民の声を聞き、謙虚な姿勢で真摯な政権運営に努める』との基本姿勢を確認すべきだ。政府・与党が結束して難局を乗り越え、国民本位の政策を前に進めたい」と力説。岸田首相は「自民党、公明党の固い結束の下、政策を一つ一つ果断、丁寧に実行していきたい」と述べた。