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【主張】GDPプラス 消費冷やさぬ物価高対策さらに
景気の回復基調を維持するため、下振れリスクへの備えを怠ってはならない。
今年4~6月期の実質国内総生産(GDP)速報値は前期比で2.2%増だった。プラス成長は3期連続で、実額は年換算で542.1兆円となりコロナ禍前の2019年10~12月期の水準を超えた。
プラスの主な要因は、内需の柱である個人消費の回復だ。まん延防止等重点措置による行動制限が解除されたことが大きい。企業の設備投資も、企業収益などが改善する中でプラスとなった。次の7~9月期も個人消費の回復を支えにプラスになるとの見方もある。
しかし、足元の物価高騰や新型コロナ“第7波”が景気の足を引っ張る懸念がある。米国や中国の景気減速も気掛かりだ。こうしたリスクを見据えた対策が政府には求められる。
とりわけ重要なのは、GDPの5割以上を占める個人消費を冷やさないことだ。この点について岸田文雄首相は15日、物価高騰に対する追加の対策を指示した。
ウクライナ危機の影響で国際相場が高騰する輸入小麦については、政府が民間に売り渡す価格を10月以降も現在の水準に据え置く方針だ。
ガソリンなど燃料の価格高騰を抑える石油元売り会社への補助金は、予算措置が終了する10月以降の継続も含めて検討を急ぐ。
地方自治体が学校給食費の上昇抑制や公共料金の減免といった物価高騰対策に活用できる地方創生臨時交付金は、現在の1兆円の枠を拡充する方向だ。
いずれも重要な取り組みであり、政府は実効性ある対策作りに努めてもらいたい。
追加対策の財源には、今年度予算に計上された5兆円の予備費を充てる。予備費の一部は4月の総合緊急対策で使われたが、今年度補正予算で補塡された。
この補正予算は公明党の強い主張で編成されたものだ。先行き不透明な中、不測の事態にも機動的な対策を打てる体制を整えておいた意義は大きい。









