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核の先制不使用 合意を
各地で終戦記念日街頭演説会
安保対話、アジアで推進
山口代表らが力説
77回目の終戦記念日を迎えた15日、公明党は全国各地で街頭演説会を行い、先の大戦で犠牲となった方々に哀悼の意を表するとともに、不戦の誓いを新たにした。東京都豊島区の池袋駅東口で山口那津男代表は「核兵器のない世界」の実現へ「核の先制不使用」を国際規範として合意する重要性を力説。アジアで安全保障に関する対話の枠組みを創設すべきだと訴えた。
【東京】
不戦の誓いを後世に伝え残していくと訴える山口代表(中央)と(前列左から)岡本、竹谷、高木、塩田の各氏=15日 東京・池袋駅東口
【東京】山口代表は、核軍縮の取り組みについて、米ニューヨークで開催中の核兵器不拡散条約(NPT)運用検討会議において、核兵器保有国の「先制不使用」や非保有国への核攻撃を行わないことなどを最終文書に盛り込むべきとの考えを表明。その上で「保有国と非保有国を橋渡しする役割こそ、国際社会における日本の使命であり、責任だ。わが国が先頭に立って『核兵器のない世界』をめざしてリーダーシップを取っていくべきだ」と強調した。
偶発的な衝突や武力行使を事前に防ぐための対応では「常設的、頻繁に対話を行える、安全保障の対話の枠組みを東アジア、インド太平洋地域につくるべきだ」と訴えた。
専守防衛の下、抑止力向上も
また、安易な武力行使を招かないよう「憲法9条の専守防衛の理念に基づく日本の防衛力、日米同盟による抑止力、対処力が相まって備えを固めていく取り組みが重要だ」と指摘した。
街頭演説には、党都本部代表の高木陽介衆院議員、同副代表の岡本三成衆院議員と竹谷とし子、塩田博昭の両参院議員も参加した。
【大阪】
対話外交への決意を強調する北側副代表(中央)と(左から)熊野、佐藤、石川の各氏ら=15日 大阪市
北側一雄副代表は、大阪市内で開催された党大阪府本部(代表=石川博崇参院議員)の街頭演説会に出席し、佐藤茂樹国会対策委員長、石川府代表、熊野正士参院議員らと不戦と平和への決意を訴えた。
北側副代表は厳しさを増す日本の安全保障環境に触れ「しっかり議論を重ね防衛力を強化するとともに、平和構築へ対話による外交を進める」と語った。佐藤国対委員長は核廃絶へ日本がリーダーシップを発揮すべきと訴え、石川府代表は「国民の生命と財産を守るため全力を尽くす」と述べた。
【神奈川】
平和創出への取り組みを訴える古屋副代表(右から2人目)と(右から)三浦、佐々木の各氏ら=15日 横浜市
古屋範子副代表は、横浜市内で開かれた党神奈川県本部(代表=三浦信祐参院議員)の街頭演説会に、三浦県代表、佐々木さやか参院議員と共に出席し、平和創出への取り組みを訴えた。
古屋副代表は、6月に開催された核兵器禁止条約の締約国会議について、公明党から国会議員を派遣し、世界国会議員会議で同条約批准に向けた動きを加速させるとの声明取りまとめに貢献したと紹介。「平和創出へ今後も着実に歩みを進めていく」と強調した。