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既存のコロナ治療薬
BA.5にも高い効果
東大などのチームの研究で判明
新型コロナウイルスの感染「第7波」の主要因とみられているオミクロン株の別系統「BA.5」に対して、現在日本で使用されている3種類の抗ウイルス薬が高い効果を示したとの実験結果が明らかになった。
東京大学医科学研究所の河岡義裕特任教授や国立感染症研究所の高下恵美主任研究官らの研究チームが7月21日、米医学誌「ニュー・イングランド・ジャーナル・オブ・メディシン」で発表した。
実験では、国内未承認を含む計7種類の抗ウイルス薬や抗体薬をBA.5のウイルスが感染した培養細胞に投与し、ウイルスの増殖を阻害するために必要な薬の濃度を確認。その結果、日本で承認されている点滴薬の「レムデシビル」と飲み薬の「パキロビッド」「モルヌピラビル」の三つについて、いずれも第7波前に主流だったBA.2に対してよりも薄い濃度でウイルスの増殖を抑えられることが分かった。
■承認や確保、公明が推進
公明党は、新型コロナ治療薬の承認や確保を強力に推進してきた。レムデシビルを巡っては、2020年3月の参院予算委員会で秋野公造氏が、治療薬の候補に入れていくことをいち早く提案した結果、同年5月に国内初のコロナ治療薬として特例承認された。
パキロビッドやモルヌピラビルを巡っては、21年9月に公明党として一定量の飲み薬を国費で買い上げるように政府へ提言。21年度補正予算に飲み薬の実用化・確保に向けた財源が盛り込まれ、早期供給を実現した。