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コラム「北斗七星」
よほど気にしていることなのだろう。「“共産党は誤りを認めない”“無謬主義の党”だという批判があるが、それは事実とまったく違う」。日本共産党の志位和夫委員長は、15日の党創立100年の前日に開いた記者会見で、わざわざ強弁した◆果たして、そうなの? 共産党には、1950年代、党として武装闘争方針を掲げ、警官射殺などの暴力的破壊活動を展開し、日本社会を震撼せしめた歴史的事実がある。にもかかわらず、同党は“暴力闘争は分派がやったもの”と言い逃れに終始し、「『暴力革命』という方針を党の正式な方針としたことはただの一度もない」と、過去をねじ曲げ、なかったことにする詭弁を弄しているではないか◆先の参院選では、「100年にわたって反戦平和を貫いてきた」と党を挙げて宣伝してみせた。「100年前を原点とするならば、武装闘争も含む『負』の歴史も直視する姿勢があってしかるべき」との全国紙の指摘も、どこ吹く風らしい◆「過去の誤りに対して誠実に正面から認め、自己改革の努力を続けてきた党だ」と開き直っている志位氏。そんな態度にこそ、この党の“誤りを認めない”体質が、色濃くにじみ出ているのではないか。(丈)