公明党トップ / ニュース / p250451

ニュース

2022年6月7日

ドクターヘリ ついに運航、喜び広がる

島しょ部からの搬送 
時間短縮と救命率アップ 
香川県

香川県が4月18日から運航を開始したドクターヘリが、救急現場で活躍している。県議会公明党が2003年12月定例会で初めて取り上げて以降、議会質問や予算要望を重ねながら何度も導入を訴え、ついに実現。これで公明党が国と地方のネットワークを生かし、導入を推進してきたドクターヘリが47都道府県全てに配備された。香川県では一刻を争う事態から命を救う態勢整備への期待と喜びの声が上がっている。

導入されたドクターヘリの説明を受ける都築県議(右)と瀬尾さん(中)

今回導入されたドクターヘリは、香川大学医学部付属病院と県立中央病院を基地病院(1週間交代で担当)とし、消防機関から出動要請を受けると、医師と看護師らを乗せて5分程度で離陸。巡航速度は時速約200キロで、小豆島や直島などの島しょ部を含む県内全域を約15分以内で移動する。運航時間は原則、午前8時30分から午後5時30分(日没)まで。

香川県は総面積が全国で最も小さく、道路舗装率が高い地域性から、救急車での搬送時間が全国最短の時期もあった。

近年は患者の高齢化に伴い、現場での意思疎通に時間がかかるなどの影響で、搬送時間が以前より延びており、救急搬送に活用していた防災ヘリの出動件数も増加。こうした背景から、医師が搭乗して現地に向かうドクターヘリ導入の機運が高まった。県によると、年間243件のドクターヘリ運航を見込んでおり、救急車による搬送と比較した場合、救命率は約39%、後遺症の軽減率は約13%向上するという。

特に大きな効果が期待されるのは、島しょ部からの搬送だ。医師として搭乗している県立中央病院救命救急センターの佐々木和浩部長は「ドクターヘリは現場から直接、基地病院へ搬送できるため、これまでより大幅に時間を短縮できる。災害時にも活用し、一人でも多くの命を救うことができれば」と語っていた。

「実現してくれた公明党に感謝」

このほど公明党の都築信行県議と共に機体を確認した高松市在住の瀬尾尊さん(65)は、笑顔で語る。「ヘリに救われた身として、香川県での導入は本当にありがたい」

瀬尾さんは2010年9月、高知県大豊町の山間部で交通事故に遭い、左足開放骨折など全治4カ月の大けがを負った。意識がもうろうとする中、現場に駆け付けたのが、当時同県で医師が搭乗して現場に急行するドクターヘリのように運用されていた消防防災ヘリだった。

「搬送中、医師から『頑張って治しましょうね』と励まされたことがうれしかった。もし搬送が遅れていれば、足を切断することになっていたかもしれない」。搬送された高知県内の病院に入院中、着陸するヘリを窓から見るたびに、自分と同じように迅速な医療処置を受けて、一命を取り留めることができた人が何人もいることを頼もしく思った。

「粘り強く訴え続け、実現してくれた公明党に感謝しています」。瀬尾さんは都築県議にほほ笑みかけた。

公明新聞のお申し込み

公明新聞は、激しく移り変わる社会・政治の動きを的確にとらえ、読者の目線でわかりやすく伝えてまいります。

定期購読はこちらから

ソーシャルメディア