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2022年6月3日

特別支援学校高等部を卒業後、夕方以降の居場所を提供

午後3時から家族の出迎えまで 
さいたま市

障がいのある生徒が特別支援学校の高等部を卒業すると、「放課後等デイサービス」が利用できなくなる“18歳の壁”が存在する。元生徒は夕方の早い時間帯に帰宅せざるを得なくなり、出迎える家族が就労を諦めたり、パートに切り替えたりするケースも少なくない。さいたま市は本年度から、午後3時以降も障がい者を預かる“夕方支援”を開始した。公明党の斉藤健一市議が“18歳の壁”解消に向け、後押ししてきた。

「しびらき」の相浦施設長(右)から話を聞く斉藤市議

障がいのある生徒は特別支援学校を卒業後、進学や就職が難しい場合、日中の居場所を提供する「生活介護事業所」や、雇用契約を結ばずに働く場所を提供する「就労継続支援B型事業所」に通うことが多い。両事業所は午前9時から通所できるが、利用できるのは午後3時頃まで。「放課後等デイサービス」も使えなくなるため、午後3時以降の居場所がない。夕方の早い時間帯に家族の出迎えが必要になっている。

さいたま市にはこれまで、午後3時以降の預かりサービスを実施する事業所を補助する仕組みがなかった。仮に預かりサービスを実施する場合、その時間の人件費などは事業所負担となるため、夕方以降の居場所を確保する“夕方支援”に対応した事業所は少ないのが現状だ。

預かり受ける施設に市が補助
“18歳の壁”解消へ公明議員が推進

「夕方も預かってもらえないか」。昨年4月、障がい者の家族から相談を受けた斉藤市議は、市障害支援課に対し「障がい者を午後3時以降も預かれるような制度が必要だ」と粘り強く交渉。これを受ける形で市は、「生活介護事業所」や「就労継続支援B型事業所」に通う障がい者を、午後3時以降も一時的に受け入れる「日中一時支援事業」を実施する施設に対し、補助する仕組みを作り、本年度から夕方支援が実現した。

補助を利用し、日中一時支援事業を実施するのは市内4施設で、時間は午後3時以降、最大6時間まで。各事業所から4施設への送迎費も補助の対象となる。

補助対象施設の一つ、社会福祉法人邑元会の障害者支援施設「しびらき」の相浦卓也施設長は、「共働き世帯の増加で夕方支援の利用ニーズは今後さらに増える。適切な支援をするため市から補助が受けられるのはありがたい」と語る。これに対し斉藤市議は、「夕方支援をさらに充実させ、家族の負担軽減につなげていく」と応じた。

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