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コラム「北斗七星」
新春恒例の「箱根駅伝」へ日本中の大学が参加可能に――。先日、このニュースが報じられると、各方面からさまざまな声が上がった◆今年の箱根駅伝を制した青山学院大の原晋監督は「素晴らしい英断」と歓迎。一方で「100年以上、関東の大学で競ってきたのが箱根の歴史だ」というような反対意見もあるだろう◆今回の決定は、関東の大学に限られている箱根駅伝の参加対象を広げ、2024年の第100回大会では、全国の大学に予選会への門戸を開くというもの。ただ、現状では関東との実力差が大きく、地方の大学が予選会を突破するのは難しいと見られているようだ◆であれば第100回の記念大会以降も、引き続き全国の大学が参加可能となることを望みたい。そうすれば関東以外でも、箱根を目標に本格的な強化に取り組む大学が出てくる。有力な高校生ランナーが、地元の大学から箱根をめざせるようになる◆将棋の世界では、里見香奈女流四冠の「プロ棋士」への挑戦が話題だ。これまで男性だけで占められてきた世界に、初の女性プロ棋士が誕生するかが注目されている。時代は移り変わる。いつか大学駅伝でも、地方の大学が頂点を争う日を楽しみにしたい。(千)