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2019年3月21日

返済不要の給付型奨学金 来年4月から大幅に拡充

「学びたい」との若者の思いに断じて応える――。2017年度に創設された返済不要の給付型奨学金。公明党が、その創設を1969年の国会質問で取り上げて以来、一貫して訴え実らせたものだ。この新しい仕組みができたことで、今までは諦めていた大学などへの進学を果たした人も少なくない。

給付型奨学金は、住民税非課税世帯で、高校などの推薦を受けた人を対象に国公私立や通学形態の違いに応じて月2万~4万円を給付。公明党の提案で、児童養護施設出身者などには入学金相当の一時金24万円も支給される。

来年4月からは、所得が低い世帯の子どもの「高等教育無償化」に向け、給付型奨学金は授業料減免と併せて大幅に拡充される。奨学金は最大年約91万円、授業料減免は最大年約70万円になる。

手記

経済的理由で諦めることなく大学などへ進学する“わが子”
パングファミリーホーム パング希江・ホーム長

親の虐待や育児放棄などから社会的養護を必要とする子どもを育てる「パングファミリーホーム」(横浜市)のパング希江・ホーム長に、給付型奨学金で“わが子”を進学させることができた喜びを寄せてもらった。

お金のことなら心配いらないから頑張れ!――。進学を望む“わが子”の未来を開くため、“親”として背中を押せる喜びをかみしめる毎日です。給付型奨学金が、公明党など政治の尽力により創設されたからです。

2009年に横浜市内でファミリーホームを開設しました。寝食を共にして成長した“わが子”を送り出すようになってから、私たちの大きな“悩み”となっていたのが、進学への経済的な負担の重さでした。「お金がないから自分には進学は無理」と諦める子も多いのが現実です。

こうした中、給付型奨学金が創設され、ファミリーホームなどの出身者には入学金相当の一時金が出ることになったのです。これが進学を望む“わが子”を勇気付けることになりました。一昨年4月には2人が私立大学、昨年4月に1人が専門学校に入学し、今年4月には新たに1人が専門学校に進みます。給付型奨学金のおかげで、当初は閉ざされる恐れすらあった進学への道が開けました。

給付型奨学金ができる前は、進学を希望する子に「進学するには何かを犠牲にしなければならない」と伝えなければならず、“親”として非常につらいものがありました。進学費用を捻出するため、高校時代からアルバイトをして相当な金額を貯金する必要があり、部活や友人との交遊も制限せざるを得なかったのです。それが今では、クラスメートと同じように高校生活を過ごしながら、進学を選択できるようになりました。

20年4月からは、給付型奨学金や授業料減免が、対象者・金額ともに大幅拡充されます。“わが子”の進学へのハードルを下げ、進学者のサポートを手厚くするものと歓迎しています。「経済的な理由で進学を諦めることのない社会」の構築は“行政任せ”でも“民間任せ”でも実現しないと思います。今回の拡充を契機に、行政・民間双方が進学支援にさらに力を入れ、重層的な体制が築かれていくことを願ってやみません。

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