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2022年6月27日

コロナ下でも雇用守った公明党

党厚生労働部会長 伊佐進一衆院議員に聞く

伊佐進一党厚生労働部会長(衆院議員)

新型コロナウイルス感染症の世界的流行から2年以上が経過しました。暮らしや経済が大きな打撃を受ける中、公明党は現場の声を基に一貫して雇用対策を推進し、完全失業率の悪化を抑え込んでいます。取り組みの経緯や効果について、伊佐進一党厚生労働部会長(衆院議員)に聞きました。

■どう取り組んできたか

雇調金特例を拡充・継続
議員ネットワーク総動員で

――コロナ禍が雇用に与えた影響は。

伊佐進一厚労部会長 感染拡大防止のため、外出自粛による消費の抑制や、事業者への休業要請、外国人の入国規制などで経済活動が大幅に制限され、とりわけ飲食や観光、交通といった産業が大きな打撃を受けました。

これにより、感染拡大が始まった2020年には、これらの産業で働く非正規雇用労働者を中心に雇用者数が落ち込んだり、労働時間や賃金が減少するなどの影響が顕著に出ました。

――公明党はどう動いたのか。

伊佐 未知の感染症の世界的大流行というかつてない危機に対し、公明党は国と地方の議員ネットワークを総動員して現場の声を集め、政府や自治体と粘り強く交渉し対策を前に進めてきました。コロナ対策に関する政府への提言は70回以上に上っています。

雇用について私たちが常に念頭に置いていたことは、若者の失業者が急増した08年のリーマンショックのような事態を繰り返してはならないということです。コロナ禍による景気悪化は金融危機だったリーマンショックとは違い、感染拡大防止のため一時的に経済を動かせないことが要因です。収束後、雇用が維持されていれば再び経済が動き出し、比較的早い時期に回復を見込めますが、雇用が失われた状態から回復させるのは容易ではありません。そのため、失業者を増やさないことを重視して対策を進めました。

――具体的には。

伊佐 まず緊急対策として、雇用維持のために従業員を休ませ、休業手当を支払う事業者にその一部を助成する「雇用調整助成金」(雇調金)の特例措置の拡充に取り組みました。

感染拡大初期に党として政府に申し入れた緊急提言に盛り込み、支給要件緩和や助成率の引き上げを主張。特に雇用保険に加入していない非正規雇用者も助成対象とするよう強く訴え、実現しました。

その後も一貫して拡充と継続を求め、現在は、事業者が解雇などを行わず雇用を維持した場合、最大で助成率は10割、助成額は1人当たり1日1万5000円まで引き上げられています。さらに、公明党の推進で、6月末だった特例措置を9月末まで延長することが決まっています。

また、勤務先の指示で仕事を休んだ人に休業手当が支払われていない事例が判明したことを受け、公明党は最大で休業前賃金の80%(日額上限1万1000円)を労働者に直接支給する「休業支援金」の創設を提案し、実現しました。当初は中小企業の労働者が対象でしたが、大企業でもシフトが減って苦しい非正規雇用者がいるとの声を受け、国会質問などを通じて対象を拡大しました。

事態が刻々と変化する中で次々と寄せられる切実な声に柔軟に対応してきたと自負しています。

■対策の効果と次の一手

雇用調整助成金の支給決定額の推移(累計)

失業率を先進国で最も抑制

――対策の効果は。

伊佐 厚生労働省の集計によると、雇調金の特例措置の支給決定件数は、雇用保険未加入者を対象とする緊急雇用安定助成金の実績を含め、今年6月3日までに累計で654万件、金額は5兆7500億円を超えました【グラフ参照】。

飲食産業などの事業者からは「雇調金や支援策のおかげで解雇せずに乗り切れた」との感謝の声が寄せられており、特に緊急性が高かった感染拡大初期を中心に、多くの雇用が守られたことは明らかです。

21年版の労働経済白書でも、雇調金と緊急雇用安定助成金の支給により、20年4~10月の完全失業率の上昇を計約2.6ポイント抑制したとの推計を紹介し、雇用維持に「大きな役割を果たした」と意義を強調しています。

実際、コロナ下における主要先進国の失業率の最大値を比べると、米国14.7%、英国5.2%、ドイツ3.9%、フランス8.9%などに対し、日本は3.1%と最も低い水準に抑えられています【表参照】。

――雇調金の合理性を疑問視する声もあるが。

伊佐 宿泊や観光など現在も厳しい経営状況に直面している業種があり、今後も、本当に必要とするところに雇調金をしっかりと届けていかなければなりません。

一方で感染対策が進み、経済は徐々に正常化に向かっています。社会全体が緊急的な対応を必要としていた当初とは状況が変化し、次のステップに進む支援へのニーズが生まれています。雇用保険財政の安定化や人材の流動性を確保する観点からも雇調金だけに依存することなく、生産性の向上など将来を見据えた制度にシフトしていく必要があります。

■生産性向上へ技能訓練促す

コロナ下の完全失業率(国際比較)

そこで公明党は、失業手当などの雇用保険を受給できなかったり、受給を完了したりした求職者のスキルアップや次の仕事につながる仕組みとして、月10万円の給付金を受給しながら職業訓練を受けられる「求職者支援制度」に着目。使い勝手の良いものにするため政府に柔軟な運用改善を何度も訴え、21年2月と同12月の2回にわたり制度が拡充されました。

例えば、働きながら訓練を受けやすくするため、シフト制で働く人などの本人収入要件を緩和したほか、現在の職場で正社員をめざす人などを新たに訓練の対象に加えました。さらに理由を問わず、訓練日の2割まで欠席を認めるよう改善しました。子どものぐずりなど証明できない理由で訓練を欠席せざるを得ない育児中の女性などが訓練を受けやすくするためです。

また、従業員の雇用確保やキャリアアップの観点から、事業者が雇用関係を維持したまま従業員を他社に出向させる「在籍出向」を促進。公明党の強い主張により、出向元と出向先の双方を支援する助成金が昨年2月に創設されました。制度開始から1年間で1万人を超える出向に活用され、事業者や従業員から高い評価を得ています。

――今後の取り組みは。

伊佐 コロナ禍を通じてテレワークや副業などが広がり、働き方の概念が大きく変化しました。今後は、それぞれのライフスタイルに合った多様な働き方に対応できる雇用制度にしていかなければなりません。公明党として、一人一人の声にしっかりと寄り添い、誰もが働くことに生きがいを感じられる社会づくりに取り組んでいきます。

■緩やかな持ち直しの動き

総務省が5月31日発表した4月の労働力調査によると、完全失業率(季節調整値)は、前月比0.1ポイント低下の2.5%だった。3カ月連続の改善で、新型コロナウイルス感染拡大の影響により雇用情勢の悪化が本格化する前の2020年3月と同水準。まん延防止等重点措置が全国的に解除されたことで完全失業者数が減り、就業者数も増加。雇用情勢に緩やかな持ち直しの動きが出ている。

厚生労働省が同日公表した4月の有効求人倍率(季節調整値)は、前月比0.01ポイント上昇の1.23倍と4カ月連続で改善した。

有効求職者数が0.1%減った一方、有効求人数が0.9%増えた。

新規求人数(原数値)を産業別に見ると、コロナ禍による打撃が大きかった「宿泊業・飲食サービス業」が前年同月比49.6%増と大きく伸びた。4月末からの大型連休に伴う利用客の増加を見込み、人手を確保する動きが出た。

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