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持続的な賃上げ 必ず
公明の参院選重点政策 第1弾
学び直しや税制などで、「人への投資」強化
賃金の適正水準示す第三者委設置
同日の記者会見では、参院選向け重点政策の第1弾として、持続的な賃金上昇の実現などを柱とする経済政策も発表された。山口代表は、コロナ禍やウクライナ侵略の影響に触れ「国民の先行き不安が高まる中、経済の成長と好循環を図り、雇用・所得の拡大につなげていくことが何よりも重要だ」と訴えた。山口代表の発言は大要、次の通り。
新たな成長へ
◆ 若手・女性研究者の環境を改善
◆ エネルギー安保と脱炭素の両立
◆ デジタル基盤整備し「革新」創出
【持続的な賃金上昇】
一、原油高騰・物価高騰への対応策を速やかに実行し、国民生活を守ることが大切だが、その先には、国民が幸福を実感できる社会経済システムへの取り組みが必要だ。
一、第一に「人への投資」を抜本的に強化し、持続的な賃金上昇を実現することが、生活の安定と将来の希望につながる。「女性デジタル人材の育成」など社会人の学び直し、賃上げをした企業への税制支援、「政府・労働組合・使用者」による賃上げに向けた合意づくりなど、政策を総動員していく。
一、政労使の新たな合意では、労使が推薦する経済学者などを加えた中立的な「第三者委員会」を設置し、適正な賃上げ水準の目安を提示することを提案する。
【働き方を選べる社会】
一、兼業・副業など多様な働き方を推進するとともに、同一労働・同一賃金、正規と非正規の不合理な待遇差の解消などを進めたい。フリーランスの権利擁護も重要だ。契約のルール化など法制面の措置を検討する。
【科学技術の再興】
一、感染症対策や気候変動問題を解決するために、科学技術やイノベーション(技術革新)が果たす役割は大きい。日本が再び、この分野で世界をリードし、成長のけん引力となれるよう「科学技術イノベーショントータルプラン」を策定し、取り組みたい。具体的には博士課程の支援「倍増」などで若手・女性研究者の環境改善を進める。
【エネルギー安全保障強化と脱炭素化の両立】
一、海外依存度の高い日本のエネルギー構造を転換し、エネルギー安全保障を強化することが重要だ。安定的なエネルギー供給へ、官民を挙げた省エネ・再エネの徹底などを進めたい。
一、一方で、カーボンニュートラル(温室効果ガス排出量実質ゼロ)への取り組みとも両立させなければならない。公明党が提案した「グリーンイノベーション基金」を拡充・活用し、水素・アンモニア供給網構築なども進めたい。
【デジタル基盤整備】
一、新産業育成や国民の利便性向上へ、官民でデジタル技術やデータを最大限に活用し、社会課題の解決や経済の活性化につなげていくことが重要だ。5Gなどデジタル基盤の整備を急ぎ、自動運転などイノベーション創出に力を入れたい。