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2022年5月31日

がん診断・治療を充実

放射性物質(医療用RI)国内製造へ 
政府が近く決定、安定供給めざし行動計画

がんの画像診断や治療などに用いる放射性同位元素(ラジオアイソトープ=RI)の安定供給に向けた国産化への動きが加速している。政府の原子力委員会は、重要な医療用RIの国内自給率を3割まで引き上げる目標などを掲げた行動計画を近く決定する。計画案では、医療用RIの製造で日本原子力研究開発機構の高速実験炉「常陽」(運転停止中)や研究用原子炉「JRR―3」を活用すると明記。公明党の主張を反映した内容で、がん医療の充実・安定化が期待される。

原子炉内で製造されるRIは、大半を輸入に依存し、不安定な供給状況が続いている。今年3月には、ロシアによるウクライナ侵略の影響で輸入が一時途絶。過去にも海外原子炉の計画停止や空輸トラブルで何度も供給制限が生じてきた。

このため公明党は、RIの安定供給に向けた取り組みを強力に推進してきた。2021年5月の参院決算委員会では、工学の博士の知見がある三浦のぶひろ(参院選予定候補=神奈川選挙区)、医学博士でもあるあきの公造(同=福岡選挙区)の両氏が、常陽やJRR―3を活用したRIの国内製造を提案。政府は同年6月、「試験研究炉等を使用したRIの製造に取り組む」と明記した「成長戦略フォローアップ」を決定した。

また、三浦、あきの両氏らは、茨城県での常陽とJRR―3の現地視察を踏まえ、同年11月には小林鷹之経済安全保障担当相にRIの国産化や、常陽の運転再開に向けた予算確保を要望。原子力委員会の医療用RI製造・利用に関する専門部会の設置へとつなげた。

今年3月の参院予算委では、三浦氏の質問に対して岸田文雄首相が「常陽の早期の運転再開に向けて取り組みを進める」と答弁。今月9日の参院決算委でも、放射線科専門医の経験を持つ熊野せいし氏(参院選予定候補=比例区)がRIの国産化を訴えた。

三浦氏は「経済安全保障の観点で、医工連携によるRIの製造から創薬、社会実装への一貫した取り組みで国産化をめざし、命を守るがん対策を強力に推進する」と決意を述べている。

■診断に使う物質の自給3割など目標

医療分野におけるRIの活用方法としては、RIを含む放射性医薬品を体内に投与し、放出される放射線を利用して病気の診断や治療を行うことなどが挙げられる。

政府の行動計画案では、年間100万件程度の画像診断に使われるRI「モリブデン99/テクネチウム99m」について、可能な限り27年度末までに、国内需要の約3割を国産化すると記述。前立腺がんへの高い治療効果が示唆されている「アクチニウム225」について、常陽で26年度までに製造実証を行うことなども掲げている。

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