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交通事故遺族の願い かなう
国道信号機を歩車分離に
「公明は動いてくれる」との助言受け相談
愛知・知立市
愛知県知立市にある国道交差点の信号機が先ごろ、車両の通行と歩行者の横断が交わらないよう、青信号のタイミングを分離する歩車分離式に切り替えられた。ここは、市内に住む坂田和彦さん、栄子さん夫妻の娘・紗愛理さんが2019年6月、横断歩道を渡っている際に左折したトラックに巻き込まれて亡くなった場所だ。一向に進まない信号機の切り替えに、栄子さんは埼玉県に住む友人の佐々木千穂さんから、「公明党に相談しては」との助言を受けた。事故から約3年、遺族の願いがかなった。
信号機の切り替えを喜ぶ加藤県議(左)、那須市議(右)と坂田さん。後方にはドライバーに注意を促す看板も
佐々木さん自身、「公明党なら動いてくれる」と知人から勧められた一人だ。17年10月、佐々木さんも当時16歳の次女を交通事故で亡くしている。
当初、加害者は不起訴に。だが、佐々木さんが「丁寧に事故を検証したい」と周囲に話していた際、公明議員に相談するよう勧められ、連絡したのが、蒲生徳明・埼玉県議だった。同県議が佐々木さんと警察担当者との面会の場を設けた後に、警察は事故を再確認。佐々木さんは「事態が動き出したことに勇気づけられた」と振り返る。
その後、加害者は自動車運転処罰法違反(過失致死)の罪で略式起訴され、罰金刑が確定。佐々木さんは「蒲生県議の対応の早さに驚いた。本当に信頼できる人です」と語る。この信頼が、坂田さんへの助言につながった。
一方、坂田さんは途方に暮れていた。信号機の切り替えに関して、愛知県警は「周辺住民の合意がないと難しい」との立場だったからだ。同交差点への「事故注意」の看板設置も求めていたが、進まなかった。そんな時、佐々木さんからのアドバイスに、「公明党の議員を紹介してほしい」と申し出た。わらにもすがる思いだった。
県越えて議員が連携
蒲生県議から紹介を受けた加藤貴志・愛知県議は、直ちに坂田さんと連絡を取り、知立市の那須幸子市議と共に事故現場を調査。加藤、那須両議員は「同じ気持ちを誰にも味わってほしくない」との坂田さんの願いを受け止めた。
那須市議は坂田さんと共に、林郁夫市長に注意看板の設置を要望し、1カ月後に実らせた。加藤県議も信号機の歩車分離式への切り替えを県警に求めた。その後も進捗を県警に繰り返し問い合わせ、要望から1年5カ月を経て実現した。
切り替え工事の直前、交差点を訪れた「命と安全を守る歩車分離信号普及全国連絡会」の長谷智喜会長は、「交通量がこれほどある国道の交差点で、信号が切り替わるのは珍しい」と評価する。坂田さんは「公明党の議員は寄り添いながら動き続けてくれる。心強かった」と語った。