ニュース
多胎児を育てやすい街
健診時のサポートを拡充
手助け、妊婦への助成増やす
愛知・刈谷市
愛知県刈谷市は今月から、双子や三つ子など多胎児を育てる家庭への支援を拡充した。乳幼児健診時にサポーターが保護者を手助けする事業の対象を拡大。多胎妊婦の健診費用への助成回数も増やすなど、多胎児家庭にとって住みやすい環境の整備が進んでいる。公明党の白土美恵子市議は、三つ子を育てる母親らの苦労や悩みに寄り添い続け、多胎児家庭の支援に全力を挙げてきた。
健診サポーター派遣事業は、1人の子どもの健診に保護者が付き添っている間、サポーターが他の子どもの面倒を見るもので、最大2時間にわたって保護者をサポートする。利用料は無料。メールで健診日の2週間前までに予約する必要がある。
これまでは、4カ月と1歳6カ月の健診が対象だったが今回、3歳の健診も追加された。
また、妊婦の健診については、これまでは市が基本健診費用(1回4380円)を一律で14回分まで負担していたが、多胎妊婦の場合は19回分までに増やした。
同市では昨年度も、多胎育児支援を拡充。産後間もない母親が、乳児と一緒に医療機関などで育児相談などのサポートを受けられる産後ケア事業について、多胎児と一緒でも子ども1人分の利用料で済むようにしたほか、利用対象も産後4カ月未満から1年未満に広げた。
公明、母の声を市政に届ける
白土市議は、市内に住む宮本舞奈さんが三つ子を出産して間もないころから悩みを聞き、一つ一つの要望を市政に届けてきた。
2019年12月議会で「多胎児家庭は健診に出掛けるのも大変だ。外出しやすくするための支援を」と訴え、今回の健診サポーター派遣事業の拡充などをリードしたほか、同議会で多胎児家庭へのミルク・おむつの費用助成と、産後ホームヘルパー派遣事業の利用期間拡大を要望し、翌20年に実現。同年3月議会では、多胎児を育てる母親への産後ケア事業の利用料助成も提案した。
白土市議はこのほど、三つ子が3歳になった宮本さん宅を訪れ、新年度事業を紹介。宮本さんは「多胎児を育てるのは本当に大変なので、とてもありがたい」と話した。
異常を早期発見へ、目の検査機導入も
このほか、白土市議は子どもの健康を守る取り組みも推進。20年12月議会で子どもの目の異常を早期に発見するため、3歳児健診に屈折検査機を導入するよう訴え、昨年5月に実現した。屈折検査機は、暗室で目を撮影することで、斜視や乱視などの所見が分かるもの。3人の子どもたちが3歳児健診で屈折検査を受けた宮本さんは、「異常がないことが分かり、安心した。話を聴き、市に声を届けてくれた白土さんのおかげ」と笑顔を見せていた。