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コラム「北斗七星」
海釣りをしている人が高波にさらわれた! どこへ連絡すればよいか? 答えは「118番」。海での事故や事件に対応する海上保安庁の緊急通報用の電話番号だ。先月の知床観光船の沈没事故でも通報に使われている◆きょう5月12日は「海上保安の日」。1948年5月に運輸省(現国土交通省)の外局として海上保安庁が発足したことにちなむ◆「海の警察・消防」と呼ばれる海保の任務は、海難救助をはじめ、日本の領海警備や海上での犯罪の取り締まり、環境保全、災害対応、船の航行安全など幅広い。船艇474隻と航空機90機を持ち、11ある管区海上保安本部が24時間、休みなく活動している◆緊急通報電話「118番」は2000年から運用を開始した。昨年の通報件数は約42万6千件だが、その99%に当たる約42万1千件は、間違い電話や無言電話など。実際の海難事故の連絡や情報提供といった有効な通報は約5千件だった。間違い電話などは初動の遅れにもつながりかねず、海保は「118番」の定着へ啓発に力を入れている◆海の事故や災害が起きやすいシーズンを迎える。迅速な対応で命を救うためにも「海の緊急通報は118番」と確実に覚えておきたい。(光)