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消費税率引き上げの影響緩和へ 「プレミアム付き商品券」
公明党の強い訴えにより、低所得者・子育て世帯向けの「プレミアム付き商品券」が2019年度予算案に盛り込まれている。購入額よりも割り増しで買い物ができる同商品券は、今年10月の消費税率10%引き上げに備えた対策の一つ。同商品券の概要とともに、政策の効果や意義について解説する。
低所得者の負担を軽減
公明の主張で19年度予算案に
今回のプレミアム付き商品券を購入できるのは、生活保護世帯を除く住民税非課税世帯と、0歳から2歳の子を持つ子育て世帯。購入上限額は2万円で、この場合は2万5000円の買い物ができる。商品券の発行は自治体が担い、割増分を国が全額補助する。
使い勝手が良いように、1枚当たり500円や1000円といった少額の小口購入ができるように工夫する。利用期限は、消費税率が10%に引き上げられる今年10月から2020年3月まで。
プレミアム付き商品券の発行は、14年4月に消費税率を5%から8%に引き上げた際、駆け込み需要やその後の反動減によって景気が落ち込んだ教訓を踏まえた平準化対策の一つ。
併せて、消費税には所得が低い人ほど負担が重くなる「逆進性」があることに留意する必要があり、これに子育て支援の観点も加えて制度設計されたのが、今回のプレミアム付き商品券である。
公明党は、その実現を一貫してリードしてきた。
山口那津男代表は昨年10月の参院本会議で「税率引き上げから一定期間使用できるプレミアム付き商品券の検討を」と提案。安倍晋三首相は「その趣旨を十分に踏まえ、具体的内容を検討していく」と答えた。翌月には、党対策本部が政府に対し、消費税率10%への引き上げ時に講ずべき対策の一つとして同商品券の導入を提言。政府内での検討を経て、19年度予算案に盛り込まれた。
政府・与党は自治体の準備期間を十分に確保するため、19年度予算案の早期成立をめざし、円滑な発行・実施に取り組む考えだ。
消費喚起に大きな効果
割増分の3~4倍の地域も
公明党はこれまで、国と地方の議員ネットワークの力を発揮し、自治体が実施主体となってプレミアム付き商品券を発行できるよう後押ししてきた。
具体的には、14年度補正予算で交付金の創設を推進し、地方自治体が同商品券や「ふるさと名物商品券・旅行券」などを発行できるようになった。
これを受け15年度を中心に、各地方議会で公明議員が商品券事業の具体化をリード。各地で好評を博し、現在でも多くの自治体が事業を行っている。
その効果は家計を下支えするだけでなく、地域消費を喚起する“呼び水”となったことが証明されている。
内閣府が17年4月にまとめたプレミアム付き商品券の効果検証に関する報告書では、同商品券の関連事業を実施した1788自治体へのアンケート結果が掲載されている。
それによると、実際に買い物で使用された総額9511億円のうち、「商品券があったから消費した」額は3391億円。ここからプレミアム分や印刷費など2372億円を差し引いた実質的な消費喚起効果を、およそ1019億円と試算している。
自治体が行った調査・分析でも同様に効果が示されている。特に、札幌、名古屋、北九州など政令市は、割増分の3~4倍の消費が喚起されたと公表している。
生活支援策として有効
東レ経営研究所主任研究員 渥美由喜氏
消費税率引き上げに伴う対策として実施される軽減税率による負担減は、中高所得者よりも低所得者の方が効果が大きい。なぜなら、低所得者の方が所得に占める飲食料品の支出割合が高いからだ。
これに加え、プレミアム付き商品券は、軽減税率の対象ではない日常品の購入時の負担感をカバーできる。一人暮らしの高齢者など低所得者への生活支援策として有効だ。
また、乳児期の子どもがいる家庭にとっては、おむつ代といった衛生用品やベビーカー、電動アシスト自転車などの購入が不可欠だ。割増金が付いた商品券は、こうした子育て家庭の負担を和らげる効果がある。国は、商品券を1口500円単位で販売するよう推奨している。買い物をする際、使い勝手が良い。
これらの政策に主導的な役割を果たした公明党ならではの、生活者・消費者目線に立った配慮を感じる。
今後は、対象者への早急な周知徹底とともに、交通弱者でもある低所得者、子育て世帯が購入しやすいよう、実際に商品券を販売する場所や方法について工夫を凝らす必要がある。実施主体となる地方自治体でよく議論してほしい。









