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コラム「北斗七星」
きょうから本紙は1面から3面を中心に活字(フォント)の縦サイズを約8%大きくし、読みやすくした。文字の“表情”ともいえる「書体」は、読み疲れしない「明朝体」を引き続き使っている。本紙の記事や見出しの書体は13種類。強調時は「ゴシック体」にするなど使い分ける◆そうした多彩な書体の誕生には、文字に心血を注いだ先人の努力があった。『時代をひらく書体をつくる。書体設計士・橋本和夫に聞く 活字・写植・デジタルフォントデザインの舞台裏』(雪朱里著、グラフィック社)に詳しい◆橋本さんは19歳から文字デザインの仕事に就き、87歳の今も制作に携わる“業界のレジェンド”。金属活字の時代はインクのにじみまで考慮して作った。デジタルフォントでは、誰もが見やすい「UDフォント」を日本で初めて制作。本紙で使う、明朝とゴシックの良さを併せ持つ書体「ミンゴ」も橋本さんの手によるもの◆一つの書体に必要な文字は、数千から2万字。デザインの統一性に加え、各文字の大きさ・太さ・黒さなど、1文字ずつ緻密にデザインし、完成まで数年かかるという◆一字一句に心を砕き、公明党の真実を正確に報じて、納得と共感をいただける紙面を、と改めて誓う。(光)