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ウクライナへ防衛装備品
防弾チョッキなど運用指針を改正
政府決定、党部会が了承
装備移転三原則の運用指針改正を了承した党安保部会=8日 参院議員会館
政府は8日の国家安全保障会議(NSC)で、ロシアに侵略されたウクライナを支援するため、防弾チョッキなどの防衛装備品を供与することを決めた。岸信夫防衛相の派遣命令を受け、装備品を積んだ給油輸送機がウクライナの周辺国に向け出発する。
供与は、自衛隊の任務に支障がない範囲で装備品を他国に渡すことを認める自衛隊法116条の3と、装備品輸出のルールを定める「防衛装備移転三原則」に基づく措置。
装備移転三原則の運用指針は、今回のような他国からの侵攻に対する防衛を目的とする輸出を想定していなかった。政府は8日のNSCで運用指針を改正し、「国際法違反の侵略を受けているウクライナ」への移転を認めると明記した。
これに先立ち、公明党安全保障部会(部会長=石川ひろたか参院議員)は参院議員会館で会合を開き、指針改正を了承した。
席上、政府側は「防弾チョッキは自らを守る装備品であり、国際的な平和、安全の維持に資するものとして三原則の範囲内にある」と説明。今回の指針改正は「現在のウクライナに対する非殺傷の装備品の譲渡に限定した措置」と述べた。