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2022年2月23日

選択的夫婦別姓 意見書採択をリード

市民「小さな声を聴く力 実感」 
茨城・牛久市

夫婦同姓か別姓を選べる「選択的夫婦別姓」の実現に向けて、地方議会から国会へ意見書の提出が相次いでいる。茨城県内では、牛久市議会が2019年7月、21年9月の2度にわたり採択するなど、県南地域を中心に顕著な広がりをみせている。その舞台裏に、公明議員の姿があった。

「選択的夫婦別姓」について(左から)田中さん、小泉さんと話す党市議団のメンバー

「これまでずっと小泉祐里として生きてきたのに、結婚したら姓を変えなければならないのは違和感を感じる」。牛久市内に住む小泉祐里さん(53)は、1994年に田中浩さん(63)と事実婚。現在は、選択的夫婦別姓の実現をめざし、国へ声を届けようと奮闘する。

事実婚では、法的に「配偶者」と認めてもらえない。原則、親権が母親だけに与えられることや、各種控除が受けられないなどの不利益を被る。パートナーの急病や事故の際、すぐに同意書にサインができるのかなど、二人の不安は募るばかりだった。

行動に出る契機は2019年3月、「夫婦同姓を定める現行法は憲法違反だ」と訴えた原告が東京地裁での一審で、敗訴したことだった(21年に敗訴確定)。「歴史的瞬間に立ち会える」と期待し、傍聴した小泉さんは大きなショックを受けると同時に決意した。「待っているだけでは何も変わらない」

小泉さんは19年4月、パートナーの田中さんと共に、全国の有志が参加する団体「選択的夫婦別姓・全国陳情アクション」のメンバーになった。同月、牛久市議会へ、選択的夫婦別姓制度導入を国に求める意見書提出を請願するため、友人の紹介で、公明党の藤田尚美市議に会った。話を真剣に聴く藤田市議の姿勢に「公明議員の『小さな声を聴く力』を実感した」と小泉さんは振り返る。

藤田市議は意見書の採択に向けてすぐに動いた。党派を超え、牛久市議会で意見書の内容に消極的な議員への説明会を設定。小泉さんらが選択的夫婦別姓に対する思いを直接伝えた結果、19年7月には全会一致での採択に至った。

党のネットワークで周辺市町に波及

さらに、19~20年にかけて、藤田市議は龍ケ崎、守谷の両市など周辺自治体の議員と連携し、小泉さんらを招いた勉強会を次々に開催。小泉さんが意見書提出を請願した県内7市町で公明議員が採択をリードした。

こうした取り組みに呼応する形で、公明党は昨年8月、地方議会での意見書採択を呼び掛けるなど、選択的夫婦別姓制度の早期実現をめざしている。

「公明党のネットワークの力に後押しされた。公明党には本当に期待している」。こう声をそろえる小泉さんと田中さんに対し、藤田市議は「選択的夫婦別姓の実現に向け、国へ声を届け続ける」と誓った。

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