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2022年2月22日

深刻化する「教員不足」

全国調査で2500人超

学校で教員の欠員が生じているのに、すぐに埋められない――。文部科学省が先月31日に公表した「教員不足」に関する調査結果では、2021年度の始業日時点で、本来なら約83万人の人員が必要となるが、2500人超の不足が生じ、子どもたちの学びに支障が出かねない状況が浮かび上がった。大切な“未来の宝”を育む学校現場で起きている問題の背景や課題について、調査結果の概要とともに解説する。

臨時採用の講師確保さえ困難で教頭が学級担任も

教員の採用や配置については、都道府県教育委員会などが担い、児童生徒数や定年退職する教員数の将来的な見通しをもとに、計画的に行っている。想定していた以上に出産や育児、病気で休む教員や、必要な学級の数が増えた場合、従来は教員採用試験をめざす教員免許保有者らを臨時教員(講師)として採用して補ってきた。

しかし、文科省による初めての調査によると、この講師さえ確保できない実態が浮き彫りとなった。

調査は、計画的な採用に役立てるために68の都道府県・政令指定都市教育委員会などに実施し、昨年4月の始業日と5月1日時点の実際の配置を集計した。全国の公立小中高校、特別支援学校で始業日時点で2558人の教員が不足。始業日時点の学校種別では、小学校は4.9%に当たる937校で1218人、中学校では7%の649校で868人が不足するなどしていた。

5月1日時点でも欠員は解消できておらず、全体では1591校で2065人が不足していた。

こうした事態に対し、小学校では教頭などの管理職が学級担任を代替したり、中学校や高校では教科担任の不足で一時的に必要な授業が行えなかったりする影響があった。

背景には、団塊の世代の大量退職に伴い、多くの自治体が採用数を増やしたことで講師の候補者が正規採用され、代替要員となる人材が不足していることが指摘されている。世代交代で若返りが進む現場では、子育て期と重なり、産休・育休を取る教員が増えている事情もあるという。

長時間労働の改善急務

また、長時間労働を強いられ、過酷な職場と敬遠されることで、教員志望者が減っていることも一因とされる。

21年度に採用された公立学校教員の採用試験実施状況では、受験者の減少などで小学校の競争率は2.6倍となり、前年度の2.7倍を下回って過去最低を更新した。中学校は4.4倍で1991年度(4.2倍)に次ぐ過去2番目の低水準だった。

授業の準備や事務書類の作成、休日返上での部活動の引率のほか、新型コロナウイルス対策として、オンライン授業や教室の消毒作業など新たな対応が重なり、教員への負担が増しているのが実情だ。

こうした現状を踏まえると、急場しのぎで対応するばかりでは、学びの質を担保することは容易ではない。疲弊する教育現場の環境改善は急務の課題である。

政府も危機感を強めている。末松信介文科相は記者会見で、「学校における働き方改革、教職の魅力向上の取り組みを進める。このことが一番重要だ」との認識を示した。

現在、政府は働き方改革に着手しており、全国の学校現場の働き方改革を集めた事例集を公表。学習や学校行事など多くの場面で、どの学校でも実現できそうな取り組みを紹介している。

また、教員の事務作業などを支援する「スクール・サポート・スタッフ」や、部活動の外部委託の活用、タイムカード導入による労働時間管理などで改善を進めている。

免許制度の抜本改革を

浮島智子・党文部科学部会長

学校現場で教員不足が生じていることは大きな問題であり、子どもの学びに影響を及ぼすような事態は看過できません。

与党・公明党としては、文科省に対し、免許を持っているが教壇に立っていない「潜在教員」が自信を持って教職に就くことができるためのサポートのほか、さまざまな専門家が教育学部に入り直すことなく教員免許が取得できる免許制度への抜本改革を強く求めています。

教育委員会には、新卒だけでなく多様な年齢層の教員を採用してバランスの取れた年齢構成にすることや、人材バンクの活用など地域のネットワークを駆使し、子どもの立場に立って教員確保に努めてほしいと思います。

本来、教員の仕事は、やりがいや魅力にあふれているはずです。国が進める働き方改革などの取り組みを強力に後押ししていく決意です。

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