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2022年2月1日

コロナワクチン3回目 加速へ

国の大規模接種が再開 
交互接種の有効性 
長崎大学病院 山本和子 講師に聞く

新型コロナウイルスの感染拡大を受け、希望する人へのワクチン3回目接種の加速化が喫緊の課題となっている。31日には自衛隊のワクチン大規模接種が、東京・大手町の会場で運営を再開。米モデルナ製を使用して接種を開始した。3回目接種では、米ファイザー製も使われており、1、2回目と異なるメーカー製を打つ「交互接種」が認められている。交互接種は3回目接種を加速化させるカギともいえるが、3回とも同じメーカー製の「同種接種」と比較して効果や安全性に違いはあるのか。長崎大学病院呼吸器内科の山本和子講師に聞いた。

同種の場合と「遜色ない」

副反応は同程度、抗体価1.5倍のデータも

――交互接種と同種接種で効果に違いはあるか。

ワクチンの効果を客観的に数値で示すとしたら、ウイルスを抑える中和抗体の量(抗体価)が現時点で唯一の指標だ。米国の論文によると、ファイザー製を2回打った後、3回目をファイザー製にすると抗体価は20倍になったが、モデルナ製では32倍となった。大きい規模の調査ではないが、交互接種の方が、抗体価が1.5倍以上になった。

実際は、ワクチンの効果はもっと複雑で、最終的な臨床効果を見るには、まだ時間がかかる。とはいえ、現時点で交互接種の効果は、同種接種と比べて全く遜色ないと考えていい。

――副反応の違いは。

米国のデータによると、交互接種と同種接種で副反応は、ほぼ同程度といえる。一番多いのは打った箇所の痛みで、次いで倦怠感などがある。発熱は3回目の方が出にくいとされる。

その上で、交互・同種に関係なく、リンパ節の腫れが2回目接種より多く報告されている。脇の下のリンパ節が腫れる、あるいは非常に痛みを伴う患者が数%以上いるようだ。これは、体内の免疫反応によるもので、1週間くらいすれば自然に沈静化する。心配しなくてもいいが、知っておいた方がいい副反応だ。

腫れた状態で、がん検診を受けると不要な精密検査が増える恐れがある。がん検診を受ける人は接種から間隔(米国では6週間以上)を空けてからがよい。

――今後、自治体へのワクチン配分から、2回目までがファイザー製で、3回目がモデルナ製となる高齢者が増えると思われるが。

3回目接種のデータはまだ出ていないが、米国で2回接種の時に、ファイザー製とモデルナ製の効果を50歳未満と50歳以上に分けて比較した研究がある。ファイザー製の場合、高齢者は抗体のでき方が若い人よりも非常に低かったが、モデルナ製ではそれほど変わらなかった。高齢者はワクチンの効果が続かず、抗体価も上昇しにくいが、モデルナ製の方がある程度、抗体を保てる可能性がある。

――交互接種を受ける上での注意点は。

ファイザー製、モデルナ製のどちらにも言えることだが、ワクチンに含まれる成分でアレルギー反応を起こすことがある。重篤な症状(アナフィラキシーショック)の既往がある人は、ファイザー製で大丈夫だったからモデルナ製も大丈夫とは言い切れない。逆も然りだ。接種後の経過観察を慎重にしてほしい。

――3回目接種は変異株「オミクロン株」に有効か。

今のmRNAワクチンでは、できる抗体の強さが従来株よりも劣ることが分かっている。ただ、あくまでも試験管の中での話だ。臨床の効果としては、英国の報告になるが、追加接種で入院予防効果が十分保たれているのではないかといわれている。今後、臨床研究がさらに進む中で、より正確性の高い知見が得られるだろう。

交互接種なぜ可能?

ファイザー製もモデルナ製も同じ「mRNAワクチン」と呼ばれるタイプで、ウイルスの病原性を表すとされるスパイクタンパクの遺伝情報(mRNA)を注射する。これにより、体内に同タンパクが生成され、免疫細胞に認識されて抗体ができたりする仕組みだ。mRNAはタンパク生成後、分解されて体に残らないので、何回も打つことができるとされている。

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