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2019年2月20日

女性活躍企業 自治体が後押し

“働きやすい職場”を認証

女性が働きやすい職場づくりに積極的な企業を優良企業と認定し、応援する自治体が増えている。国も同趣旨の「えるぼし」認定制度を設けているが、中小企業にとっては少しハードルが高い。その点、“自治体版”の認定制度は、取り組みやすく女性の活躍の場を広げている。川崎市の「かわさき☆えるぼし」などを紹介する。

公共調達などで中小企業を優遇

川崎市

「就職希望者が多い業界ではないだけに、認証をきっかけに良い人材が集まってほしい」と話すのは、川崎市内で障がい者の就労支援事業を手掛けるダンウェイ株式会社の高橋陽子代表取締役社長だ。従業員数30人のダンウェイは今年1月、同市が女性の活躍を推進する中小企業などを認証する「かわさき☆えるぼし」に選ばれた。

かわさき☆えるぼしは、(1)過去3年間で管理職に占める女性の割合が増加している(2)女性のキャリア形成に向け研修を奨励している――など8項目の基準で評価する。制度を開始した2018年度は、ダンウェイを含む24社が認証された。認証されると、独自のかわさき☆えるぼしマークを名刺などに使用できるほか、川崎市の公共調達(公共工事や事業の入札)が有利になるといった利点がある。市議会公明党が議会質問を通し、後押ししてきたものだ。

ダンウェイは、管理職に占める女性の割合を17年度の約3割から18年度に5割へ高め、パートで働く女性を正社員に登用する取り組みなどが評価された。高橋社長は「取得に取り組む中で、短時間勤務など、女性社員のためには多様な働き方が、さらに必要だと気付いた。これからも環境整備を進めたい」と意気込む。

市人権・男女共同参画室の一ノ瀬久美子担当課長は「制度は、女性の活躍に向け、中小企業に一歩踏み出してもらうのが狙い。国の『えるぼし』獲得へのステップアップにもつなげていきたい」と説明する。

各地で独自の制度 応募者増え、離職減る

女性が活躍できる企業を応援する動きは、公明党の地方議員の推進で近年、各自治体で広がっている。

例えば、島根県は「しまね女性の活躍応援企業」制度を2016年度に創設した。

女性活躍推進法では、女性の採用などについての数値目標を定めた行動計画を301人以上の大企業に義務付けているが、300人以下の中小企業は努力義務だ。そこで島根県の制度は、中小企業の計画づくりを促すため、その計画を島根労働局に届け、公表する企業を登録する仕組みとした。登録の企業は、県の公共調達などが有利になるほか、女性のキャリアアップに向けたセミナーの開催費用に使える補助金が利用できる。登録は188企業に上り、その9割以上が中小企業だという。

長野県も、女性を中心に多様な働き方を促す「職場いきいきアドバンスカンパニー」認証制度を15年7月に導入した。認証企業には、インターンシップ(就業体験)を行う県外学生の交通・宿泊費への補助金が増額されるといった優遇措置がある。111社が認証され、県労働雇用課によれば、企業からは「社員が辞めずに働き続けてくれるようになった」「認証で採用への応募が増えた」との声が上がっている。

一般市でも制度を導入した自治体がある。埼玉県深谷市は、企業内に男女共同参画推進員を配置した上で、仕事と家庭の両立支援などに積極的に取り組む企業を7社認証している。

山口県宇部市も「市女性活躍推進企業」として、これまでに120社を認証。認証された企業は、テレワーク導入のための独自の助成金などが利用できる。

人材確保、経営にプラス

法政大学 武石恵美子教授

女性の活躍を推進する企業を認定する国や自治体の制度は、知名度不足や採用難に苦しむ中小企業にとって、人材確保への格好のアピールポイントとなります。進んで取り組んでもらいたいです。

女性が働きやすい職場には優秀な人材が集まるだけでなく、従業員の離職率も低下するなど、企業経営にプラスに働きます。中小企業の経営者らに、職場環境を改善していく必要性を、もっと理解してもらわなければなりません。また、具体的にどのように改善していけば良いのか助言したり、申請手続きも簡素にするなど、中小企業側の視点に立った支援ができれば、女性活躍企業は、さらに広がっていくはずです。

えるぼし

2016年4月に全面施行された女性活躍推進法に基づく国の認定制度。(1)採用の男女別競争倍率が同程度(2)管理職に占める女性の割合が同じ産業ごとの平均値以上――などの5項目を基準に、企業を一つ星から三つ星の3段階で評価する。認定されると、「えるぼしマーク」を商品などに使用でき、国の発注する事業の競争入札でも有利となる。現在775社が認定されているが、大企業が7割以上を占める。

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