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新型コロナ そこが知りたい!
濃厚接触者の待機期間
政府、10日間に短縮
科学的知見もとに決定
新型コロナウイルス感染者の濃厚接触者について、自宅などでの待機期間が14日間から10日間に短縮されました。政府は、どのような科学的根拠に基づいて期間短縮を決定したのでしょうか。
急拡大する変異株「オミクロン株」に関する国立感染症研究所の報告(13日付)によると、同研究所の実地調査と、感染者情報を一元管理する国のシステム「HER―SYS(ハーシス)」に登録された情報を分析した結果、いずれも潜伏期間は感染暴露(陽性者との接触など)から3日程度と判明。99%が感染暴露から10日以内に発症していることが分かりました。
こうした知見などを踏まえて、政府は期間短縮を決めました。
エッセンシャルワーカー、最短6日 医療者は毎日の陰性確認で勤務可
一方、介護や消防、小売業などに従事し、社会活動を支えるエッセンシャルワーカーに限り、6日目の検査で陰性だった場合は、自治体判断で待機を解除できるようになりました。対象職種は、政府が定めた業種を基に自治体が決めます。
厚生労働省によると、ハーシスの情報では90%が6日目までに発症しており、6日目にPCR検査や抗原定量検査で陰性を確認した場合、「14日間待機した状態と同じだと見なせる」としています。ただし、薬局で買える承認済みの検査キットでは、6、7日目と2日続けての陰性確認が必要となります。
医療従事者が濃厚接触者になった場合については、毎日の検査で陰性が確認されれば勤務できることを、以前から厚労省が自治体に通知しています。
特性踏まえた対応、公明の提言で実現
公明党の新型コロナ感染症対策本部(本部長=石井啓一幹事長)とワクチン接種対策本部(同)は12日、岸田文雄首相にオミクロン株の特性を踏まえた陽性者・濃厚接触者の隔離・待機期間の短縮など、対応の見直しを提言していました。