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通信環境を整備 “学童保育施設”へWi―Fi
帰宅前、宿題できるように
埼玉・鶴ケ島市
埼玉県鶴ケ島市はこのほど、市内で放課後児童クラブ(学童保育)を実施する15施設にWi―Fiを設置した。「学童保育施設で宿題ができないか」。設置のきっかけは、昨年10月、小学3年生の娘を持つ市内在住の女性Aさんから、公明党市議団(松尾孝彦団長)の山中基充議員に寄せられた声だった。
浅見理事長(右端)からWi―Fiの利用状況を聞く党市議団(左側3人)
■「設置までこんな早いとは。ありがたい」
全国の小中学生に1人1台のタブレット端末を支給する「GIGAスクール構想」が進む中、最近の宿題はドリルやプリントではなく、タブレットを使ったものが増えている。鶴ケ島市の場合、放課後児童クラブを実施する市内の「学童保育施設」にWi―Fiが設置されていないため、不都合が生じた。通信環境が整った自宅に帰ってからでなければ宿題に手が付けられないのだ。
Aさんは夫と共働きのため、施設へ娘を迎えに行けるのは、仕事が終わってから。午後6時30分から同7時頃だという。「娘は自宅に帰ってから宿題を始めるので、夜遅くに宿題をやっている日もある」
その声を聴いた党市議団の山中議員らが動いた。議会質問や市長への予算要望で、重ねて施設へのWi―Fi設置を訴え、市内全15施設への設置を勝ち取った。
Wi―Fi設置を受け、Aさんは「昨年10月に相談してから、Wi―Fiが設置されるまでこんな早いとは思わなかった。本当にありがたい」と喜んだ。
一方、子どもたちを受け入れる施設側も高く評価。「なかよしクラブ」などを運営するNPO法人カローレの浅見要理事長は、「親に安心して施設に子どもを預けてもらえる。子どもたちが宿題できる環境をつくれて良かった」と語る。