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2022年1月5日

コロナ禍 困窮からの生活再建へ

22年度税制改正大綱、特例貸し付けの返済免除分を非課税に

コロナ禍で困窮する人を支えるセーフティーネット(安全網)の一つが、国の緊急小口資金や総合支援資金の「特例貸し付け」だ。昨年12月に政府・与党が決定した2022年度税制改正大綱に、特例貸し付けの返済免除分が非課税となる措置が盛り込まれた。困窮者の生活再建を後押しするための公明党の強い訴えが反映された。

「ひと安心の材料になる」

「日々の食事にも事欠く相談が今も寄せられており、特例貸し付けを返せない人は多いのではないか。その人たちに、ひと安心してもらえる材料になるはずだ」。返済免除分の非課税措置が決まったことについて、東京・中野区社会福祉協議会(社協)の上村晃一常務理事は、こう評価する。

同社協が、これまで受け付けた特例貸し付けの申請は延べ2万4872件(昨年11月分まで)。昨年末も1日20件近くの相談・申請が寄せられ、途切れることがなかったという。支援のニーズ(必要性)の高さがうかがえる。全国的に見ても、20年3月からの累計貸付申請件数は314万件(先月18日時点)を超え、過去最高となっている。

公明の要望受け厚労省が方針

「特例貸し付け」の例

特例貸し付けは、市区町村の社協が窓口となり、困窮者の生活維持や再建のため、緊急小口資金(最大20万円)や総合支援資金(最大60万円=月20万円以内を最長3カ月)を貸す仕組みだ。コロナ禍の長期化に伴い、総合支援資金はこれまで、初回の最大60万円の貸し付けに追加して、延長・再貸し付けが行われた(追加分の受け付けは既に終了)。両資金合わせて限度額いっぱいの200万円を借りた人は少なくない。

返済開始時期は22年4月から23年1月へと延長されたが、収入が戻らず、返済のめどが立たずに苦しむ人は多いと想定される。そこで公明党は、厚生労働省に対し、特例貸し付けの一括返済免除を繰り返し要望した。これを受け、厚労省は昨年3月に資金種類ごとに免除を可能とする方針を示し、昨年11月に免除要件を決定。返済開始時に借受人と世帯主の両方が住民税非課税世帯であれば免除できることに加え、返済開始後の具体的な免除要件を公表した。

“課税”による新たな負担回避

しかし、免除に加え、課題となったのが所得税法の存在だ。同法では原則、貸付金が返済免除された場合、50万円以上の分を一時的な収入とみなし、課税対象となるため、せっかく返済免除になっても、新たな負担が生じる恐れがあった。

「困窮する人の返済を免除したのに、そこに課税して生活再建を妨げてはならない」と、税制改正を巡る議論の中で公明党議員は非課税とするよう主張。その結果、昨年12月に決定した与党税制改正大綱に、特例貸し付けの返済免除分に「所得税を課さない」と明記された。今月召集の通常国会での関連法の改正などを経て、22年の所得税から適用される予定だ。

全国社会福祉協議会の金井正人常務理事は、非課税措置の決定に対し、「取り組んできた公明議員の尽力に感謝したい」と表明。その上で、「特例貸し付けは多くの人の生活を守っているが、件数が膨大。生活相談・支援が十分にできなかったり、社協職員の負担が重い。困窮者へのきめ細かい支援や、社協の体制強化が欠かせない」と訴える。

西田氏の国会質問が発端

大胆な返済免除を訴える西田参院会長=昨年3月4日 参院予算委

特例貸し付けの返済免除分の非課税措置は、公明党の西田まこと参院会長(参院選予定候補=埼玉選挙区)が昨年3月4日に参院予算委員会で行った質問が発端だ。

当時、総合支援資金の特例貸し付けの返済を免除した場合の課税の扱いが不透明だったため、社会福祉協議会など支援現場から非課税を求める声が上がっていた。

その声を受け止めた党生活支援プロジェクトチーム座長の山本香苗参院議員から相談を受けた西田氏は、党税制調査会長として責任を担う立場から「税(の問題)は年末までに与党でしっかり議論するので、返済よりも生活再建を最優先に一括免除の仕組みを大胆に実行してほしい」と訴えた。

その後、西田氏は財務省との調整を進めた上で、与党の税制協議に臨み、非課税措置を22年度税制改正大綱に明記させた。コロナ禍で日々の生活に困窮する人の心配ごとを一つ取り除くことができた。「今後も困窮する方々に徹して寄り添い、生活相談や就労、居住支援などの手厚いサポートに全力を挙げていく」と西田氏の決意は固い。

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