ニュース
多様な声を政策に 女性国会議員の手記
わいせつ教員の根絶へ全力 浮島智子衆院議員
子どもの幸福を最優先する社会 吉田久美子衆院議員
日々奮闘している公明党女性委員会(委員長=古屋範子副代表)の国会議員の活動手記を随時、紹介します。今回は、浮島智子、吉田久美子の両衆院議員です。
わいせつ教員の根絶へ全力
党女性副委員長 浮島智子 衆院議員
教員がわいせつ行為などを理由に懲戒免職になっても、3年で免許が再取得できる現行制度の課題に対応する「教育職員による児童生徒性暴力防止法」(議員立法)が、本年5月に成立しました。私は、これまでも衆院文部科学委員会で質問し、自民・公明両党の「与党わいせつ教員根絶立法検討ワーキングチーム(WT)」の共同座長として取り組んできました。
この問題の深刻さを知ったのは、特別支援学級に通う小学生の娘を持つ母親と祖父母からお話を聞いたことがきっかけでした。信頼している教員からの性暴力は、子どもたちに回復しがたい一生涯の傷を負わせてしまいます。特に、低学年や障がいのある児童生徒へのわいせつ行為などは、子どもが被害を理解できなかったり、訴えることが難しかったりする場合があり、極めて卑劣な行為なのです。
ところが現行制度では、教員がわいせつ行為などで懲戒免職になっても、3年たてば免許が再取得できてしまいます。文科省は、免許を失った加害教員に対して無期限に免許を与えないとする教育職員免許法の改正を検討しましたが、憲法で定める「職業選択の自由」に抵触する可能性があるとして、昨年末、断念しました。
私は、お母さん、祖父母の涙ながらに訴えてくださったお顔が頭に浮かび、「今も被害に苦しむ子どもを思えば、議員立法で前に進めていくしかない」と決心し、今年1月から法制局と法案を作成し始め、3月に自民党に働き掛けて与党WTを立ち上げました。毎週月曜日、WTで被害者や教育関係者、法学などの有識者からのヒアリングを重ね、いずれの関係者とも「加害教員を二度と教壇に立たせてはいけない」との考えで一致。毎週火曜日には役員会を開催し、これまで20回以上の会合を経て、89日というスピードで法案を取りまとめ、野党の皆さまにお願いに回り、賛成をいただきました。
新法は、幼稚園に通う幼児から18歳未満の学校に在籍する児童生徒を対象に、教職員による「性暴力等の禁止」を明記。今回は、教員免許を持っている教員から風穴を開けましたが、これからは全ての子どもたちの健やかな成長と人権を守るため、引き続き対策に取り組みます。
子どもの幸福を最優先する社会
党女性副委員長 吉田久美子 衆院議員
この度の衆院選の比例九州・沖縄ブロックにおきまして、党員、支持者の皆さまの献身的かつ絶大なるご支援を賜り、4議席奪還を果たし、同ブロックで公明党初の女性議員として初当選させていただくことができました。心より御礼申し上げます。頂いたこの1議席の意味の大きさを片時も忘れることなく、庶民のど真ん中に身を置いて政策実現でお応えできるよう全力で働いてまいる決意です。
11月10日に初登院させていただき、今月6日に始まった臨時国会では連日、さまざまなテーマで真剣な討議の場に参加し、与党の一員としての責任の重さを実感する日々です。
公明党は長年、教育の党として教科書の無償配布をはじめ、児童手当の創設、幼児教育の無償化、高校の授業料無償化、そして大学の支給型奨学金の創設など、子育て・教育支援を一貫して推進してきました。しかしながら、子育て・教育政策に関して、日本の公的支出を国内総生産(GDP)比で見ると、経済協力開発機構(OECD)加盟国の平均にもまだ届いていないというのが実情で、どこよりも少子化が深刻でありながら、未来を託す子ども、若者世代に予算を割いていません。
公明党はコロナ禍で、深刻さを増している子どもの貧困、教育格差等の是正の応急的な対策として、18歳以下への10万円相当の給付を実現。さらに子育て、教育を国家戦略に位置付け、子育て、教育関連の予算を恒久的に増やすべきだと主張し続けています。0歳から2歳児のお子さんのいる家庭への家事・育児支援の充実や若い夫婦への住宅支援など、安心して子どもを産み育てられる社会、子どもの幸福が最優先される社会の実現をめざしてまいります。
生活に根差した女性の視点で、デジタル化や脱炭素化を前に進めるとともに、「女性に優しい社会は全ての人に優しい社会」「女性が生き生きと輝いている社会は全ての人が輝く社会」への環境づくりが重要です。また、子ども、若者、女性に光を当てることが大切であり、多様性が尊重されるか否かに日本の未来はかかっているとの信念で、小さな声に耳を傾け、一つ一つにお応えしていく決意です。