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補正予算案が衆院通過
過去最大35.9兆円 感染拡大防止に万全
稲津氏が賛成討論
衆院は15日、本会議を開き、新型コロナウイルス感染拡大を受けた経済対策を柱とする2021年度補正予算案を自民、公明の与党両党などの賛成多数で可決、参院に送付した。一般会計の歳出総額は、補正予算として過去最大の35兆9895億円。18歳以下への10万円相当の給付やマイナンバーカード取得者に最大2万円分のポイントを付与する事業のほか、看護・介護・保育・幼児教育分野での賃上げを実施するための費用を計上した。
同日の衆院予算委員会で、補正予算案について賛成討論を行った公明党の稲津久氏は、3回目のワクチン無料接種の実施や自宅で服用できる飲み薬の確保、感染力が今夏の2倍となった場合にも対応できる医療提供体制の再構築に予算が計上されたことに言及。「感染拡大防止に万全を期し、国民の命と暮らしを守り抜く予算だ」と強調した。
また、新しい成長を促すデジタル化やグリーン化、人への投資に重きが置かれていることを評価。「一日も早く執行することこそ効果の最大化につながる」と述べた。
輿水氏が質問
これに先立ち、締めくくり質疑で質問に立った公明党の輿水恵一氏は、日本の強みを生かせる世界市場の構築に関して、国際的なグリーン化への機運の高まりを踏まえ、水素技術市場を創出すべきだと強調。その上で、「世界で協力する部分と競争していく部分を立て分けることが大事だ」と訴えた。
これに対し岸田文雄首相は、日本の技術発展に向け、「協力によって最先端の技術を共有し、しのぎを削る。その競争によって国の競争力を高めていく、この両方をしっかりそろえる」と答えた。