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地域猫を守る活動を応援
大分・別府市
亀川漁港で飼い主のいない猫を適切に飼育する佐藤さん(左)と市原市議
ある日の夕方、大分県別府市の亀川漁港に十数匹の猫がぞろぞろと集まって来た。お目当ては午後5時に与えられるキャットフードだ。食べ散らかさないよう、皿に盛る佐藤亜貴子さんは語る。「ようやく市に認められて活動できます」
佐藤さんは、地域猫ボランティア「亀川ポートCat’s」の発起人の一人。飼い主のいない猫(野良猫)の繁殖を抑制し、不幸な目に遭う猫を減らす活動をしており、このほど市の助成を受けられるようになった。有志で活動を始めたのは昨冬。むやみなエサやりによる食べ散らかしや、ふん尿などの被害が増大し、猫がぞんざいな扱いを受けている現状を目の当たりにしたからだった。
市は、適切に飼育し繁殖抑制に取り組むグループに対し、不妊去勢手術の費用を助成している。だが、要件である「活動拠点を持つこと」を満たしていない佐藤さんらは、助成を受けられなかった。
猫の繁殖力は強い。亀川漁港には既に40~50匹ほどいるため、「早く手を打たなければ」と佐藤さんは焦りを募らせたが、適切な場所が無く拠点が設けられない。グループのメンバーが自費で手術費を賄うより仕方がなかった。
そんな中、相談したのが公明党の市原隆生市議。市原議員は関係各所に掛け合い、漁港近くに市所管の緑地帯を発見。佐藤さんらは、その地を拠点に活動できるようになった。
「市原さんに相談して良かった」。市の応援を得た佐藤さんの活動に一段と力が入る。