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2019年2月11日

【主張】AI兵器の規制 日本は国際論議のリード役を

兵器の規制に関し、今、難しい問題が起きている。

規制の対象はAI(人工知能)兵器だ。動き出すと、後は全く人間の関与なしにAIが標的を探し、攻撃の判断まで行う。そのため、自律型致死兵器システム(LAWS)と呼ばれている。戦車や戦闘機だけでなく防空システムも完全自動化できる。

多くの国が開発中だがいまだ完成していない。それにもかかわらず、LAWSの非人道性を訴える人権NGO(非政府組織)が禁止を主張し、2年前から特定通常兵器使用禁止・制限条約(CCW)の枠内で政府専門家会合も開かれ規制論議が始まっている。

実物のない段階で規制のあり方が議論されるほどLAWSの衝撃は大きい。人間の関与なしに攻撃を始めることの倫理的問題や、武力紛争が制御不能に陥るとの安全保障上の問題まで指摘されている。

公明党の山口那津男代表は1日の参院代表質問で「公明党としても、国際人道法や倫理上の観点からLAWSの開発は看過できない」と訴え、3月に開催される政府専門家会合に臨む方針を聞いた。安倍晋三首相は「わが国は(LAWSの)開発を行う意図は有していないとの立場を表明している。国際的なルール作りに積極的かつ建設的に参加していく」と答えた。

「人間が関与しない兵器」を「事前に規制する」というこれまでとは次元の違う困難な議論である。人道と人権を重視する国際法の基本を踏まえたLAWS規制がまとまるよう、日本は議論をリードしてほしい。

とはいえ、これまでの政府専門家会合では、LAWSの定義さえも決まっていない。

LAWSは標的を探し、追跡し、選別して攻撃するまでの間に多くの“意思決定”を繰り返すが、その一部でもAIに任すことは認められないとの意見から、いつでも“意思決定”に人間が関与できるのであれば兵器として認められるとの考え方まで幅広い。

一方で、重要な成果もあった。他の兵器と同様、LAWSにも武器の非人道的使用を禁じた国際人道法が適用されることについて共通の理解ができたことだ。ここを議論の原点として、まずは定義の確立に努力する必要がある。

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